2015年11月21日土曜日
Pasta con Prosciuto Crudo e Rucola 生ハムとルッコラのパスタ
思ってる以上にたっぷり使うオイルと茹で汁がパスタのソース、これをとろりと乳化させてパスタに吸わせながらフライパンの中でアルデンテにもっていくようにするとしっとり仕上がります。
イタリア野菜は辛味や苦味があるものが多いと言われますが、ルッコラもそんなイタリア野菜のひとつ。
ちょっとほうれん草にも似た丸くてギザギザの柔らかい葉はマイルドな辛味と苦味があり、噛むと胡麻のような香りがするのが特徴。
ビステッカやタリアータなど肉料理に添える野菜の定番ですよね。
ルッコラの食用野菜としての歴史は何気に古くて、ルネッサンスの時代にはもうサラダで食べられていたという伝統的なイタリア野菜。
その後はなぜか廃れてしまい野菜として使われることはほとんどなく、再び脚光を浴びたのがつい最近の80年代に入ってから。
肉料理との相性や見映えの良さに着目したミラノあたりのリストランテのシェフ達が好んで使うようになり、ルッコラを添えた料理のスタイルは当時大流行しました。
さて、焼きたて熱々の生地に生ハムとルッコラをどっさりと後乗せした定番ピッツァ、それをパスタでやるとこうなります。
ベースとなるパスタはシンプルなアーリオオーリオ。
美味しく作るポイントですが、オイルの量を控えてヘルシーに作りたいという方には申し訳ないのですが、オイルはたっぷり使います。
どれぐらいたっぷり使うかというと、少なくとも一人前で大さじ 2杯、 二人前なら3.5杯という感じです。
そしてここにパスタの茹で汁を加えたものがソースになるわけですが、こちらも適量は一人前でレードル 1杯、スープパスタでも作るのかってぐらい結構しゃばしゃばにしちゃいます。
パスタというのは火を止めて皿に盛って食べている間もどんどんソースを吸うため、いつもパサついた感じになってしまうという方は考え方を大胆に変える必要があるかもしれませんね。
お店のパスタのようにソースがしっとり絡んだ仕上がりになりますよ。
もうひとつ大事なのが、オイルと茹で汁をしっかり乳化させること。
パスタの茹で汁にはグルテンが溶け出て乳化剤の役目をしてくれるため最初は分離していたオイルと水分がフライパンを小刻みに揺することで混ざり合い、とろりとしたソースになります。
この乳化が不十分だとパスタはオイルを吸わずに水分ばかり吸うため、結果として油まみれの残念な出来になってしまいます。
パスタ料理とはソースをかけたり和えたりするだけでなく、火にかけたフライパンの中でマンテカーレしながらパスタにソースを吸わせて作るもの、つまりパスタとソースが渾然一体となった料理なんです。
ソースをしっかり乳化させたところに少し硬めに茹でたパスタを加え、煮含めるようにソースをパスタに吸わせながら、ちょうどアルデンテになるようにもっていき、その時点でまだフライパンの底にソースが少し溜まっているぐらいなら完璧です。
ソースには刻んだ生ハムも少し加えて塩分と熟成味を調味料代わりに使います。
にんにくとオリーブオイルの香りに生ハムの旨みと塩気が利いたソースを吸ってしっとり仕上がったパスタに、フレッシュのルッコラと生ハムをどっさり後乗せ。
仕上げに黒胡椒を挽きかけパルミジャーノをたっぷりあしらえば出来上がりです。
Ingredienti (per 2 persone)
スパゲッティ | 250g | ||
生ハム | 100g | ||
ルッコラ | 2束 | ||
にんにく | 1片 | ||
オリーブオイル | 適量 | ||
パルミジャーノ | 適量 | ||
塩胡椒 | 適量 |
※今回の記事から材料の記載を2人分に変更しました
※分量は一応の目安なので味見しながら作ってください
Preparazione
生ハムはソースの調味料として使う分(全体の1/5ぐらい)は短冊状に刻んでおきます。にんにくはスライス、ルッコラは洗って1/2~1/3に切り分けます。
パルミジャーノは粉状に削っておきます。
パスタを茹でながらその隣でフライパンにオリーブオイルとにんにくを入れて弱火で加熱し、香りが出てきたら刻んだ生ハムを加えます。
パスタを茹で初めて 5分ほど経ったら茹で汁をレードルで 2杯すくって フライパンに加え、小刻みに揺すってソースを乳化させます。
生ハムと茹で汁の塩気が加わりますので、味見をして足りないようなら塩を加えて調整します。
パスタを表示より1分30秒短く茹でてフライパンに移し入れ、ソースの旨みをパスタに吸わせながらマンテカーレします。
皿に盛って生ハムとルッコラを乗せ、黒胡椒を挽いてパルミジャーノとオリーブオイルをまわしかければ出来上がり。
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