2014年6月28日土曜日

Lampredotto alla Fiorentina フィレンツェ風 牛もつの煮込み ランプレドット

牛の4番目の胃袋 ギアラ(赤センマイ)を香味野菜のソフリットと白ワインでとろとろになるまで煮込んだ、イタリア版もつ煮込みランプレドット。
サルサヴェルデを添えてそのままワインのつまみに、煮汁に浸したバゲットに乗せてパニーニ風にと食べ方いろいろ、ホルモン好きを魅了してやまないフィレンツェの伝統料理です。

肉食文化が発達しているイタリアでは、牛も豚も鶏も、ジビエも、あらゆる部位が残らず料理に使われます。
なかには羊の脳みそ、鶏のトサカ、豚の血の煮込みなんてのもありますが、比較的よく知られているものではトリッパ(ハチノス)、牛の2番目の胃袋でトマトで煮込んだものが定番ですよねぇ。

胃袋は腸と違って排泄物のような匂いはなく、4つある胃のなかでもギアラはクセが少ない方ですが、とはいえメタボな内臓脂肪に独特の風味があって苦手な方もいるようですので、しっかりと下処理します。
どれぐらいしっかりやるかというと、水でよく洗って茹でこぼすということを数回繰り返して、野菜や香辛料などと一緒に3時間以上 下茹でして、そこからやっと本来の煮込み工程に入ってざっと3時間。
ふぅ、なんだか一日がかりの仕込みになってますが、こういう作業は例えば雨の休日に昼間からワインでも飲みながらやるといいですよ。

さて、内臓料理を主に提供するオステリアのことを Tripperia トリッペリアと呼んだりしますが、東京は茅場町 八丁堀エリアにある Osteria UNETTO は日本初のトリッペリア、知る人ぞ知る "もつイタリアン" の有名店。
こちらで提供するランプレドットはたっぷりの煮汁と一緒に深皿に盛られ、バゲットが添えられます。
これは、ランプレドットの最もポピュラーな庶民の食べ方 屋台のパニーノ風に味わうこともできますよ、という店側のはからい。
パニーノはロゼッタを煮汁に浸してからサンドするのがお約束、バゲットを煮汁に浸してから肉を乗っけて食べてくださいね、というわけです。

なるほどいいね、と思ったら早速オマージュしちゃいます。
一晩置いて味が馴染んだランプレドットを"つゆだく"で盛って、バゲットを多めに添えて、ワインはむしろいいやつではなく安い、タンニンがしっかりした若いキャンティの赤がばっちりです。

時間と手間暇かけて煮込んだランプレドットは、口に含むととろけるほどに軟らかく、クセのある風味はすっかり抜けて旨みだけが残った最高の出来に仕上がりました。
内臓大好きなホルモンヌはもちろんのこと、イタリアンの洗練されたお洒落なイメージとは違う側面を見てみたい方にも、是非一度試していただきたいフィレンツェのディープな庶民の味です。


Ingredienti (per 10 persone)

ギアラ(赤センマイ)1kg
にんにく3片
玉ねぎ中2玉
セロリ1本
にんじん大1本
ローリエ3枚
白ワイン2カップ
レモン1/2個
イタリアンパセリの茎適量
塩・胡椒適量
オリーブオイル適量
per la Salsa Verde
イタリアンパセリ30-40枝
にんにく1/2片
アンチョビ1尾
ケイパー大さじ1
ワインヴィネガー小さじ1
オリーブオイル大さじ4
ひとつまみ
胡椒少々


Preparazione

ギアラは水でよく洗って付着物などを掃除します。
深鍋にたっぷりの水を張り、ギアラを入れて沸騰させ茹でこぼします。
これを2回から3回繰り返します。

次は下茹で工程です。
後で使う香味野菜のうち不要となるセロリの葉、にんじんのヘタ、玉ねぎの根っこ、イタリアンパセリの茎、他にレモン1/2個、ローリエ2枚、包丁の腹で軽く潰したにんにく2片を茹でこぼしたギアラとともに深鍋に入れ、軽く塩胡椒をして3時間から4時間ほど下茹でします。

ギアラを下茹でしている間に、煮込み料理に欠かせない旨みの素、香味野菜のソフリットを作ります。
にんにく、セロリ、玉ねぎ、にんじんをそれぞれみじん切りにします。
フライパンにオリーブオイルをたっぷりめに注いで、まず弱火でにんにくの香りを出してから、他の野菜を入れて中強火で30分ほど炒めていきます。
炒めるといっても、木べらで均等に拡げたら極力触らずに揚げ焼きのようなイメージで放置プレー、焦げないようにときどき木べらで混ぜ返すだけ。
こうして野菜の水分だけをとばし、繊維を壊さないようにして野菜の旨みを閉じ込めていき、量が1/3ぐらいになって飴色になれば出来上がり。

下茹でが完了したギアラは、鍋から上げて粗熱をとります。
これを一口サイズにスライスして、ソフリット、ローリエと共に鍋に入れ、白ワインをどぼどぼ入れて中強火にかけます。
ワインのアルコール分がとんだら水を2カップ加えます、このときの煮汁の量を目安に、途中で煮汁が減ってきら水を加えながら、蓋をして3時間ほど煮込んでいき、必要なら塩胡椒で味を調整します。

ギアラを煮込んでいる間にサルサヴェルデを作ります。
イタリアンパセリの葉とにんにくをみじん切りにして、アンチョビ、ケイパーとともに乳鉢に入れ、オリーブオイルを加えながら潰していきます。
ヴィネガー、塩胡椒を加えて味を調整し、軟らかめのペースト状になるまでオイルを加えればサルサヴェルデは出来上がり。
冷蔵庫で1週間、冷凍すればもっと日保ちするので、茹で肉などのソースに使い回せます。

軟らかく煮込んだランプレドットをやや深さのある皿に "つゆだく" で盛り サルサヴェルデを添えれば出来上がり。

- Relative Posts - 肉が主役のパスタやイタリア料理 関連リンク

Tagliata al Rosmarino
赤身牛サーロインのタリアータ ハーブオイルの香り
Bucatini con Rucola e Salsiccia Fatta in Casa
ルッコラと自家製ソーセージのパスタ ブカティーニ
Tagliatelle al Ragu alla Bolognese
ボローニャ風ラグーのタリアテッレ
Bollito di Maiale
塩ゆで豚のアンティパスト ハーブとオリーブオイルの風味


4 件のコメント:

  1. あぺぺさん
    フィレンツェ風 牛もつの煮込み ランプレドット
    素晴らしい料理
    おいしそうですね
    丁寧なレシピ
    嬉しいです
    いつも有難うございます

    返信削除
    返信
    1. りゅうじさん、いつもありがとうございます。
      先週末に作ったものですが、1日がかりで仕込むので雨の休日に作るのにちょうどよかったです。

      削除
  2. abebeさんのUPから3ヶ月も経ちますが、昨日から仕込んで今夜食卓に。
    正解かどうかわかりませんが、家族は美味しいと言ってくれてます。
    丁寧なレシピ有難うございました。
    また、色々実践して行きたいですf^_^;

    返信削除
    返信
    1. ふぃじょあさん、コメントありがとうございます。
      そしてギアラ!買われたんですね~その行動力が凄いっ!
      IG写真拝見しました。
      これは撮る時にもたもたし過ぎて、脇に添えたサルサヴェルデがつゆだくのランプレドットの汁と同化してべたーっと流れてしまってるのですが、そんなところまで似てる~っと思い、クスっとなりました。
      美味しければ正解、でいいと思います。

      削除