2016年4月3日日曜日
Zuppa di Scorfano al Cartoccio 春カサゴのカルトッチョ仕立て
素材の味も香りも全部閉じ込めたまま食卓に出すので、紙包みを開くと湯気とともに魚介スープのいい匂いが広がる華やかな演出料理です。
魚介の出汁がきいたスープ料理って美味しいですよね。
魚は身もさることながら頭や骨からいい出汁が出るので、捨てたりせずアラ汁にすると原価ゼロの美味しいスープになります。
ちょっと上品なイメージのある鯛の潮汁だってアラ汁です。
地中海料理によくあるシンプルな味付けの魚介スープも、出汁の旨みを味わうという点で和食の発想に近くて日本人好みの味です。
南フランスのブイヤベースにスペインのサルスエラ、そしてイタリアのアクアパッツァ、ブロデット、チュッピン、カッチュッコ、ブリッダ、グァゼットなど、郷土自慢の美味しいスープがずらり。
ひと括りにズッパ ディ ペッシェ(魚介のスープ)とも呼びます。
どれもオリーブオイルで魚をソテーしてからワインなどの水分を加えて煮込むのが基本なので、それほど大きな違いはないかも。
どこが違うかというと使う魚や甲殻類の種類、トマトが入るかどうか、入る場合は全体をトマト味のスープにしちゃうのかマキアートなのか、ハーブやサフランで香りをつけるかどうか、ぐらいですかねぇ。
魚介のスープ料理を効果的に演出してくれるのがこのカルトッチョ。
カルパッチョやトトカルチョに似てますが笑、カルトッチョとは素材をパーチメントペーパーで包んで蒸し焼きにした料理のこと。
つばめグリルのハンブルグステーキのように肉類がメインのカルトッチョもありますが、定番は白身魚で季節は春がいいですねぇ。
姿のまま煮ると旨い出汁がとれる春カサゴはこの料理にぴったりはまる食材です。
包みを開けた瞬間に磯の香りが立ちこめて、見た目の華やかさともあいまって食べる人を幸せな気分にさせてくれます。
せっかく旨い出汁がとれたのでスープはたっぷりとつゆだくで。
魚の周囲にじゃがいもやパン、ショートパスタなどを置いてオーブンに放り込めば、余分な汁気を吸ってちょうどよくなります。
ショートパスタなら茹でずにそのまま置くだけでいいんですよ。
Ingredienti (per 2 persone)
カサゴ | 2尾 | ||
アサリ | 200g | ||
ミニトマト | 100g | ||
にんにく | 1片 | ||
玉ねぎ | 1/2個 | ||
黒オリーブ | 10粒 | ||
塩漬けケイパー | 大さじ2 | ||
白ワイン | 1カップ | ||
オリーブオイル | 1/2カップ | ||
ローリエ | 1枚 | ||
タイム | 5枝 | ||
ペンネ | 適量 | ||
パーチメントペーパー | 適量 | ||
塩胡椒 | 適量 |
※分量は一応の目安なので味見しながら作ってください
Preparazione
カサゴはうろこを引いてワタとエラを取り除き、流水で洗ってから身の両面に数本切れ目を入れ、軽く塩胡椒をふっておきます。アサリは砂抜きをして流水で殻同士を擦り合わせるように洗います。
にんにくと玉ねぎはみじん切り、ミニトマトは半分にカットします。
フライパンにオリーブオイルをたっぷりしき、にんにくと玉ねぎを弱火でソフリットし、水で洗ったケイパー、オリーブを加えます。
カサゴは盛り付けたときに上になる面(頭が左向き)を先にソテーし、ぱりっと焦げ目がついたら裏返して両面をソテーします。
白ワインを注いでアルコール分を飛ばしたら、魚がひたひたになるよう水を加え、ローリエ、タイムも入れて少し煮込みます。
浅めのスープ皿に魚の倍ほどの長さでカットしたパーチメントペーパーを乗せ、カサゴを置き入れてからスープも注ぎ、魚のまわりにアサリ、ペンネ、ミニトマトを配置します。
オリーブオイルをまわしかけてからペーパーをキャンディ包みにして、200℃のオーブンで15分ぐらい蒸し焼きにすれば出来上がり。
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