2017年11月25日土曜日
Riso al Forno con Patate Dolci 安納芋の焼きリゾット
甘すぎる安納芋に焦がしバターとチーズの香ばしさで焼きスィーツでも食べているかのよう、お焦げのかりっとしたところと安納芋のねっとりした食感の対比も楽しめる一皿です。
街がだんだんとクリスマスカラーに染まってきていますね。
巨大なツリーが広場を往く人々の目を惹き、落葉した街路樹には暖色のイルミネーションが灯され、通りに面したショーウィンドウたちはその煌びやかなディスプレイの出来栄えをを競い合っているかのようです。
人も街もきらきらと輝いて一年でいちばんわくわくする季節。
いくつになってもこういう感じっていいもんですよねぇ。
ハロウィンが終わるともう年末まで季節性のあるイベントがないため、毎年11月に入るとすぐにクリスマスキャンペーンが始まります。
でもこの時期はまだ秋から冬へと変化していく季節の変わり目。
クリスマスモードに突入するのは月が変わってからでも遅くないので、今は今の時期だけの晩秋らしい風情を感じていたいですね。
例えば、黄金色に染まった銀杏並木だったり、浅草は酉の市の賑わいや七五三を祝う光景もこの時期ならでは。
地方に行けば農家の軒先などに吊るされた柿のれんや大根を干す光景が郷愁を誘いますし、収穫の終わった田畑では籾殻や稲藁を山積みにして野焼きみたいに火をつけ、煙がたなびく光景も季節のひとコマです。
そういえば都市部でもかつては落ち葉焚きが晩秋の風物詩でしたよね。
庭の落ち葉を竹ぼうきとかで集めてきて一斗缶などで燃やし、ついでに焼き芋を焼いたりしちゃうアレです。
焚き火という有名な童謡がありますが、垣根の曲がり角、落ち葉焚き、さざんかにしもやけに木枯し、焚き火にあたるとか北風がぴいぷう吹くといった情緒あふれる表現がたくさん出てきます。
条例で規制されている現在は、焚き火も焚き火で焼く焼き芋もすっかり見かけなくなり、古き良き昭和の時代の残像となってしまいました。
そういえば石焼き芋の屋台も最近見かけなくなりましたよね。
かんかんに熱した小石の中にさつま芋を埋めて遠赤外線効果でじっくり火を入れて甘みを引き出した焼き芋が石焼き芋。
おじさんが熱々のやつを新聞紙にくるんで手渡してくれ、両手のひらで包むようにして冷たくなった手を温めながら食べたもんです。
焚き火ではなくバーベキューのために薪や炭を焚くのは問題ないので、庭やベランダでダッチオーブンに小石を詰めて現代風の石焼き芋を作るなんてのもお洒落ですよね。
さて、さつま芋も最近はたくさんの品種があって驚かされます。
最も生産量が多く普及しているのが紅あずまという品種ですが、最近は紅娘や紅はるか、鳴門金時、シルクスイートといったブランドも店頭でよく見かけるようになりました。
焼き芋というと以前はほくほくして水分は少なめのイメージでしたが、それを覆したのが鹿児島県は種子島特産の安納芋。
見た目は小さく貧弱でみすぼらしい感じですが、中はかぼちゃのように濃い黄色で水分が多く粘質性で、加熱するとクリームのようにねっとりした食感になり、糖度が非常に高いのが特徴です。
糖度は生の状態でも16度、調理したものは40度にもなるそうです。
焼き芋で美味しいのはもちろんですが、スィーツの材料として使われるようになったことで人気に火がつきました。
安納芋の甘みを十分に引き出すには、高温で一気に調理するのではなく石焼き芋の要領でじっくり時間をかけて低い温度(70度前後)で火を入れるといいそうですよ。
澱粉が糖に変わるのがこの温度帯だそうで、なるべく長い時間この温度を維持していけばとびきり甘くなるそうです。
料理に使う分まで焼き芋で食べちゃわないか心配になりますね。笑
Ingredienti (per 2 persone)
米(和みリゾット) | 1合 | ||
安納芋 | 200g | ||
マッシュルーム | 80g | ||
にんにく | 1/2片 | ||
玉ねぎ | 1/2個 | ||
オリーブオイル | 大さじ3 | ||
バター | 30g | ||
パルミジャーノ | 30g | ||
パルミジャーノの皮(ワックス) | 適量 | ||
ゴルゴンゾーラ | 30g | ||
塩 | 適量 | ||
黒胡椒 | 適量 |
※分量は一応の目安なので味見しながら作ってください
Preparazione
安納芋はたわしで洗ってから濡れた状態のままアルミホイルで包んで、180℃に余熱したオーブンで30分以上ローストします。皮がついたままこれを適当な大きさに切り分けます。
にんにくと玉ねぎは粗みじん切りにし、マッシュルームは縦に四等分にカットし、パルミジャーノは粉状に削っておきます。
深鍋にオイルをしいて中火で玉ねぎとにんにくをソフリットします。
玉ねぎがしんなりしたらマッシュルームも加えて炒めます。
米は洗わずにそのまま加えて木べらで混ぜながら炒め、米が透き通ってきたらパルミジャーノの皮部分(ワックス)と熱湯を注ぎ入れます。
鍋底が焦げ付かないようときどきかき混ぜ、熱湯を継ぎ足しながら炊き途中で安納芋も加えます。
米に若干芯があるぐらいの状態で火を止め、バターとパルミジャーノを加えてさっくり混ぜてから塩胡椒で味を調整します。
耐熱皿に入れてバターとゴルゴンゾーラを乗せ、オーブンで軽く焦げ目がつくまで焼いたら出来上がり。
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