2017年12月2日土曜日
Tagliatelle Verdi agli Spinaci ハムとほうれん草のクリームソース タリアテッレ
ちょっとえぐみのあるほうれん草がソースの脂肪分と好相性、乳製品の芳醇な風味が冷えた身体に優しく沁みる一皿です。
暦もいよいよ12月、今年も残すところあと一月となりました。
先生(師)も走りまわるくらい忙しいから師走。
年内にやるべきことはすべて済ませてのんびりと正月を迎えたいということなんですが、ものごとの期限を決めると大概はぎりぎりのところでどたばたして忙しくなるんですよね。
遅れのないプロジェクトなんて聞いたことがないので納期が近くなるとだいたい炎上してますし、夏休みの宿題とかもそうでしたよねぇ。
年末は仕事が忙しいうえ忘年会やクリスマス会、なんちゃら納めの類のイベントが次から次へと予定表を埋めていくし、家に帰っても大掃除に年賀状書きなどやること盛りだくさん。
みんな走り回ってます。笑
12月に入ると季節は名実ともに冬。
寒さが増すこの時期は葉もの野菜が高いというイメージがありますが、とくに今年は例年になく高騰していて需要が高まるクリスマスに向けて当分高値が続きそうな感じです。
今年の野菜が高い要因は10月に二度も襲来した季節外れの大型台風。
何ヶ月もかけて丹精込めて育てて、ようやく収穫だというときに台風で根こそぎやられたんでは農家はたまったもんじゃないですよね。
今日のほうれん草もなんと普段の三倍はしてましたので。
レジでお金を払うときに手が震えそうになるかと心配しました。笑
さて、ほうれん草はイタリア料理でもわりと好んで使われる冬野菜。
オリーブオイルとにんにくでシンプルにソテーしたり、生食用のものはチーズやバルサミコをあしらったサラダにしても美味しいです。
定番は茹でて潰したものをリコッタやベシャメッラと混ぜてカネロリやトルテッリの詰め物にしたものですが、詰めずにそのまま丸めて茹でるマルファッティ(またはラビオリニューディ)なんてのもあります。
ロンバルディア州やトスカーナ州の郷土料理です。
また、茹でて潰して緑色のペーストにしたものはジェノベーゼみたいにパスタのソースや、今日のタリアテッレヴェルディのようにパスタ生地そのものに練り込んだりといった使い方もします。
タリアテッレとは、軟質小麦と水に卵を加えた生地を麺棒でシート状に伸ばし、包丁で打って作るエミリアロマーニャ州の郷土パスタ。
形状は平べったくて日本のきしめんに似ています。
ご当地では肉のラグー=ボロネーゼにはスパゲッティなどではなくこのタリアテッレを合わせるのがお約束、存在感がありもっちりしてるので濃厚なクリームソースなんかもよく合います。
パスタの色は卵が入るため小麦の色よりもやや黄色味を帯びます。
ここにほうれん草を練り込めば緑色に、トマトやイカ墨なら赤や黒にという具合ですが、色もので伝統的なのはやはり緑色のヴェルディ。
黄色と緑色のパスタを二色一緒に使ったパスタ料理を、その見た目から「麦わらと干し草のパスタ」と特別な呼び方で呼び、パスタが二色使いであることがわかるよう淡い色のクリームソースを合わせます。
ほうれん草を練り込んだ緑色のタリアテッレには、具材にもほうれん草を使ったクリームソースを合わせるのが定番。
具材というより出汁をとるためハムが加えられることもよくあります。
淡い色のクリームソースにパスタの緑がよく映え、霞がかかったように皿全体がふんわりして見るからに温まりそう。
冷えた身体に沁みます。
Ingredienti (per 2 persone)
タリアテッレヴェルディ(生) | 350g | ||
ハム | 100g | ||
ほうれん草 | 1/2束 | ||
生クリーム | 300ml | ||
牛乳 | 200ml | ||
パルミジャーノ | 30g | ||
バター | 20g | ||
塩 | 適量 | ||
黒胡椒 | 適量 |
※分量は一応の目安なので味見しながら作ってください
Preparazione
ハムは短冊状に、ほうれん草は二から三等分に刻み、パルミジャーノはチーズおろし器で削っておきます。フライパンを弱火にかけてバターを溶かし、出汁をとるようなイメージでハムをじっくり炒め、続いてほうれん草も加えて炒めます。
フライパンに生クリームと牛乳を加えて、ふつふつしてきたら塩胡椒で味を調整し、そのままパスタが茹で上がるのを待ちます。
茹でたタリアテッレヴェルディをフライパンに加えてクリームソースを絡め、火を止めて削ったパルミジャーノを加えて混ぜ合わせます。
皿に盛って胡椒を挽き、パルミジャーノを削りかければ出来上がり。
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