2014年8月23日土曜日

Carpaccio di Spigola al Timo 鱸のカルパッチョ タイムの香り

夏を代表する白身魚といえばなんといってもスズキですよねぇ。
美しく透き通った背身を削ぎ切りにして、タイムの香りを纏わせてシンプルにカルパッチョにすれば、見た目も涼しげな季節感たっぷりの逸品です。

出世魚の鱸は成長とともにセイゴ、フッコ、スズキと名前が変わりますが、釣りをする方にはシーバスの名でも知られていますね。
大きな口に鋭い歯がある夜行性の獰猛な海のハンターですが、その姿は意外にも端正で凛々しく、さしずめワイルド系のイケメンといったところ。
しかし荒々しい生態や外見からは想像できないほどその食味は上品で淡白、刺身はもちろん塩焼きや蒸し物でも旨い、魅力たっぷりの夏の高級魚です。

スズキはイタリアでも人気の定番食材。
あちらで主に流通しているのがセイゴやフッコサイズ、お腹に香草を詰めて丸ごとグリルやオーブン焼きにしたり、アクアパッツァにしたりします。
どれも美味しそうですよねぇ。

そして、魚を刺身で食べる習慣がなかったため伝統料理でこそないものの、今ではカルパッチョも定番料理のひとつ。
醤油の代わりに塩とオリーブオイルを、わさびや生姜の代わりに胡椒やにんにくを、レモンなどの柑橘類を添えるのは同じで、穂ジソや万能ネギなどの薬味の代わりがハーブ、といったところでしょうか。
いつも書いていることですが、イタリア料理は素材そのものの味を活かしてシンプルに味わうという点で、和食と考え方がよく似ています。
このような刺身の食べ方も実に理にかなっていますよねぇ。

さて、今日は淡白な魚介と相性のいいタイムをふんだんに使って、スズキの上品な味を邪魔しないシンプルなソースでいただきます。
皿に盛り付けてから冷蔵庫で冷やして、レモンは食べる直前にきゅっと搾りかけると、透き通った美しい白身が酸で白濁しないのでいいですよ。
きりっと冷えた白ワインもお忘れなく。

Ingredienti (per 4 persone)

スズキ300g
にんにく1/2片
タイム5枝
オリーブオイル大さじ2
塩・胡椒適量
レモン1/2個


Preparazione

スズキは鱗とワタをとり、皮と身の間に包丁を入れて皮を剥いで、背側の身を刺身用の柵にします。
魚屋さんで頼めば刺身用におろしてくれますので、柵取りしてもらったものを買い求めてもいいですね。
柵は尾を左に向けてまな板に置き、刺身包丁で尾の方から斜めにそぐようにして薄く切り、にんにくを擦りつけた平皿に外側から並べていきます。
並べ方は切身が同じ向きになるように並べると隙間ができるので、ランダムな向きでパズルをはめ込むような感じに並べます。

刺身を並べ終わったらややしっかりめの塩と少量の胡椒をふり、タイムの葉をちぎって散らします。
エキストラヴァージンを全体にまわしかけ、指で刺身を軽く押しつけながらオイルを全体に馴染ませて、冷蔵庫で少し寝かせます。

冷蔵庫から取り出してタイムの枝を飾り、食べる直前にレモンを絞りかければ出来上がり。

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2 件のコメント:

  1. あべべさん
    鱸のカルパッチョ タイムの香り
    オシャレなカルパッチョ
    おいしそうです
    丁寧なrecipe
    うれしいです
    有難うございます

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    1. りゅうじさん、いつもありがとうございます。
      夏はやっぱりスズキの刺身を食べないと秋が来ないですよねぇ。
      今年は不漁だったのかなかなか店頭で見かけず、残暑の時期になってやっと手に入りました。
      蒸し暑いなか冷えた白ワインとともに涼を運んでくれる一品です。

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