2014年8月30日土曜日
Trippa alla Fiorentina フィレンツェ風 トリッパのトマト煮込み
ディナーのメインに、ワインのつまみに、パスタのソースに、カジュアルにサンドイッチにと食べ方もいろいろ、もつイタリアンを代表する一品です。
ところで、トリッパとは一体どこの部位なんでしょうか。
牛や羊などの反芻(はんすう)動物は胃袋が4つあって、牧草などの食物を口と胃の間を行ったり来たりさせながら消化することで知られていますが、トリッパとは本来の胃に近い働きをする4番目の胃袋以外の反芻胃のこと、つまり1番目から3番目の胃袋の総称です。
日本では1番目の胃袋がミノ、2番目がハチノス、3番目がセンマイ、4番目がギアラと呼ばれていますね。
この3つあるトリッパ(反芻胃)のうち、主にこのトマト煮込みに使われるのが2番目の胃袋ハチノス。
このためハチノスそのものやハチノスのトマト煮込み料理を指してトリッパと呼んでも通用します。
ハチノスはその名の通り蜂の巣のような六角形のひだひだがあって、見た目がかなりアレですよね。笑
とくに生のものはひだひだの色が真っ黒で、牛の消化を助けるバクテリアが大量に住んでいて臭いもきつく下処理がそれはもう大変なので、あらかじめ洗浄され下処理された白っぽいものを求めてください。
それでも1回は酢や野菜とともに下茹でして臭みを徹底的にとります。
さて、しっかりと下処理されて香味野菜のソフリットとトマトで煮込まれたハチノスは、軟らかいけど適度な歯ごたえと独特の旨みがあって、ホルモンが苦手な方にも食べやすく、もつイタリアンの入門編としてもお勧めです。
たっぷり作っておいて、残りは翌日パスタでいただくのもいいですよ。
Ingredienti (per 10 persone)
ハチノス | 1kg | ||
にんにく | 3片 | ||
玉ねぎ | 中2玉 | ||
セロリ | 1本 | ||
にんじん | 大1本 | ||
トマト缶 | 2缶 | ||
赤唐辛子 | 1本 | ||
ローリエ | 3枚 | ||
酢 | 1カップ | ||
白ワイン | 1カップ | ||
タイム | 10枝 | ||
セージ | 5枚 | ||
イタリアンパセリ | 10枝 | ||
塩・胡椒 | 適量 | ||
オリーブオイル | 適量 | ||
パルミジャーノ | 適量 |
※分量は一応の目安なので味見しながら作ってください
Preparazione
ハチノスは水でよく洗って付着物などを掃除します。深鍋に水を満たして酢を加え、潰したにんにく2片、ローリエ2枚、後で使う香味野菜のうち不要となるセロリの葉、にんじんのヘタ、玉ねぎの根っこ、イタリアンパセリの茎をハチノスとともに深鍋に入れて下茹でします。
下茹では中火で1時間から2時間ですが、軟らかさ、歯ごたえ、独特の風味をどの程度残すかによって、お好みで調整します。
下茹でしている間に、肉の煮込み料理には欠かせない旨みの素、香味野菜のソフリットを作ります。
にんにく、セロリ、玉ねぎ、にんじんをそれぞれみじん切りにします。
フライパンにオリーブオイルをたっぷりめに注いで、まず弱火でにんにくの香りを出してから、他の野菜を入れて中強火で30分ほど炒めていきます。
炒めるといっても、木べらで均等に拡げたら極力触らずに揚げ焼きのようなイメージで放置プレー、焦げないようにときどき木べらで混ぜ返すだけ。
こうして野菜の水分だけをとばし、繊維を壊さないようにして野菜の旨みを閉じ込めていき、量が1/3ぐらいになって飴色になれば出来上がり。
下茹でが完了したハチノスは、火を止めて煮汁にひたしたまましばらく放置し、粗熱がとれたら短冊状に切り、ソフリット、ローリエと共に鍋に入れ、白ワインを入れて中強火にかけます。
ワインのアルコール分がとんだら水を2カップ加えて、沸いたらトマト缶、輪切りにした赤唐辛子、タイム、セージを加えて1時間ほど煮込み、塩胡椒で味を調整したら出来上がり。
皿に盛ってイタリアンパセリのみじん切りを散らし、パルミジャーノを削りかけて召し上がれ。
あべべさん
返信削除フィレンツェ風 トリッパのトマト煮込み
さすが
素晴らしいお料理
美味しそうです
丁寧なRecipe
ありがとうございます
りゅうじさん、いつもありがとうございます。
削除独特の味も歯ごたえも適度に下処理できたので、なかなか美味しかったです。