2015年3月14日土曜日
Pasta e Fagioli alla Napoletana パスタ エ ファジョーリ ナポリ風
イタリア中に多様なレシピがある定番料理ですが、主にトマトで煮込むナポリ風は使うパスタも残り物を寄せ集めてきたようなパスタミスタ、おもちゃ箱みたいで見ていて楽しくなる一皿です。
"Pasta e Fagioli" は直訳するとパスタといんげん豆という意味。
イタリア料理では、英語の "and" にあたる この "e" でつなげただけの名前の料理が結構あります。
なぜか豆のパスタはみんなそんな名前、えんどう豆(グリーンピース)なら "Pasta e Piselli"、ひよこ豆なら "Pasta e Ceci"。
パスタ料理ではないですが空豆とペコリーノ "Fave e Pecorino" は毎年5月1日にイタリア中で赤ワインと一緒に食べられる風物詩。
豆以外ではチーズと黒胡椒のパスタ "Cacio e Pepe" なんてのも有名。
名前がシンプルなら料理もシンプルなものばかりです。
豆といえば忘れちゃいけないのが大豆ですよね。
日本では煮豆などの料理のほか、もやし、枝豆、納豆などと形を変えて食卓に登場したり、醤油や味噌、豆腐などの原料としても欠かせない、日本の食生活にとって非常に重要かつ身近な"豆"です。
でも大豆の食文化はアジア圏が中心で、西洋では主に搾油用として利用されていて食用としてはあまり馴染みがありません。
世界的に見れば、いちばん食べられている豆は実はこのインゲン豆。
低脂肪で高タンパクの優等生です。
さて、いろんな形が賑やかなパスタミスタは商品化もされていますが、もともとはちょっとづつ残ったパスタがもったいないので、寄せ集めて一品作ってしまうという貧しかった時代の名残り。
残り物のショートパスタだけで足りなければ、スパゲッティなどをぽきぽき折って加えたりもします。
写真の盛り付けは明らかにパスタの量が多過ぎたようですが笑、本来は豆が主役でスープパスタのようにして食べるミネストラ。
ことこと煮込んだ豆の優しい味と仕上げの "C d'olio"、つまり"C"の字を描くようにまわしかけたオリーブオイルの香りがたまらない、ナポリの素朴な家庭料理です。
Ingredienti (per 4 persone)
乾燥白いんげん豆 | 200g | ||
パスタミスタ | 250g | ||
ホールトマト | 2缶 | ||
にんにく | 1片 | ||
セロリ | 1本 | ||
オリーブオイル | 適量 | ||
ローリエ | 2枚 | ||
乾燥オレガノ | 小さじ1 | ||
唐辛子 | 1本 | ||
塩胡椒 | 適量 |
※分量は一応の目安なので味見しながら作ってください
Preparazione
白いんげん豆は前の日からたっぷりの水で戻しておきます。乾燥いんげん豆が入手しにくい場合は輸入品の水煮缶で代用しますが、200gの乾燥豆は水煮缶に換算すると600gほどになります。
にんにく、セロリはみじん切りにします。
ホールトマトはボウルにあけて手で潰しておきます。
いんげん豆を戻し汁ごと中火にかけて煮ていきます。
沸騰したら弱火にし、しばらくしてアクが出てきたらすくい取ります。
30分ほど煮たら、豆の2/3ほどの量を穴開きレードルですくいとって、ボウルなどにとっておきます。
鍋に残った豆を煮汁ごとハンドブレンダーで撹拌し、ピュレにします。
フライパンにオリーブオイルとにんにくを入れて、弱火で香りを出し、セロリを加えてソフリットにしていきます。
トマト、唐辛子、ローリエを加えて10分ほど弱火で煮込み、豆のピュレとオレガノを加えてさらに20分ほど煮込み、塩胡椒で味を調えます。
パスタミスタを表示より1分短く茹で、湯を切って鍋に加えます。
もう一度味を見て必要なら調整し、蓋をして火を止め 5分ほど放置して味を馴染ませます。
スープ皿にスープパスタのように盛りつけ、黒胡椒を挽いて、"C" の字を描くようにオリーブオイルをまわしかければ出来上がり。
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