2015年6月6日土曜日

Sarde a Scapece 鰯の南蛮漬け スカペーチェ

小麦粉をまぶしてカラっと揚げたイワシを、唐辛子の利いたビネガーに漬けたイタリア風の南蛮漬け スカペーチェ。
ふっくら揚がったイワシの軟らかい身に漬け酢がよくしみて、ほどよく酸っぱい味が汗ばむ季節にぴったりの初夏のアンティパストです。

スカペーチェとは魚や野菜をオイルで揚げてからビネガーに漬けた料理のことで、広義にはマリネの一種になります。
スペイン料理のエスカベーチェ、プロヴァンス料理のエスカベッシュと語源が同じで、地中海やアドリア海に面した南ヨーロッパ地域ならどこにでもある郷土料理。
南欧地域だけでなく、海洋帝国スペインの影響で南米のラテン語圏の国やフィリピンにも同様の料理が根付いていますし、日本へも江戸時代の南蛮貿易を通じてポルトガルから伝わった料理が南蛮漬けの原型。
イタリア風の南蛮漬けなどと書きましたが、そもそも南蛮漬けはあちらがご本家だったんですね。笑

さて、日本では南蛮漬けの定番といえば鯵ですよね。
頭も骨も丸ごと食べられるぐらい小さな豆アジから小アジぐらいまでのサイズがちょうどよく、甘酢が染みて美味しいですよねぇ。
アジはイタリアでも獲れますが、残念ながら水っぽくて淡白でそれほど美味しくない魚という評価が一般的。
干物にすると旨みが熟成されて美味しいですが、生のまま塩焼きなどにしても確かにあまり美味しくない。
煮魚にするというのもあまり聞かないし、レトロな昭和の味として人気のアジフライも、衣につけたソースの味が美味しく感じますがアジの身そのものは実は水っぽくてあまり味がしないかも。
同じ青魚のイワシやサバやサンマは焼きものでも揚げものでも、煮付けにしても美味しいのに。

一方でアジは刺身なら抜群に美味しい魚。
でも、イタリアではそもそも魚を生で食べる伝統がなかったから、刺身の美味しさが評価の対象にはなっていない。
結果として焼いても揚げてもいまひとつで、味が淡泊で美味しくない魚というレッテルが貼られてしまったのかもしれません。
※)写真はアジの刺身料理 カルパッチョ

イタリアで庶民的な青魚の代表といえば、なんといってもイワシ。
マイワシと小型で黒っぽいカタクチイワシがいて、後者はアンチョビやコラトゥーラ(魚醤)の原材料にもなります。
どちらもマリネやフリットなどの前菜系の料理でお馴染み、このブログでも頻繁に取り上げている食材でもあります。

イワシは素揚げにしてもいいですが、皮目がさっくりとなってビネガーがよく絡むよう小麦粉をまぶしてから揚げています。
揚げたてのまだ身がふつふつと踊っているぐらい熱々のものを漬け酢にじゅっとくぐらせて、そのまま冷蔵庫で半日以上馴染ませます。
唐辛子がぴりっと利いた酸っぱい味がこれからの季節にぴったり。
きりっと冷えた白ワインのお共にどうぞ。

Ingredienti (per 4 persone)

マイワシ8尾
小麦粉適量
ワインヴィネガー1/2カップ
唐辛子2本
ローリエ4枚
にんにく1/2片
オリーブオイル適量
塩胡椒適量
ドライオレガノ適量


Preparazione

まずは漬け酢を用意します。
小鍋に少量のオリーブオイルと薄くスライスしたにんにくを入れて弱火で香りを出し、ヴィネガー、唐辛子、オレガノ、ローリエを加えて少し煮立たせます。
塩胡椒で味を調え、バットに注いで粗熱をとっておきます。

マイワシはウロコがついていればとって、頭を落として腹を開きワタと骨を取り除いて流水で洗います。
キッチンペーパーで水気をよくふきとってから小麦粉をまぶし、植物性のオイルでからっと揚げて新聞紙などに上げて油を切ります。
熱いうちに漬け酢にじゅっとくぐらせて漬け込みます。
冷蔵庫で半日以上馴染ませれば出来上がり。

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