2016年7月9日土曜日
Sarde Marinate alla Siciliana 入梅鰯のマリネ シチリア風
包丁が白くなるほど脂の乗った初夏のイワシも、このかりかりした食感のトッピングでわりとさっぱり食べられます。
梅雨のない北海道と既に梅雨明けしている奄美沖縄地方を除き、日本は全国的にじめじめした梅雨のさなかですよね。
昔は気象庁も梅雨入り宣言、梅雨明け宣言というものに今よりも重きを置いていて、国民もマスコミもそれに一喜一憂したものでした。
でもこれがまたよく外れるんですよねぇ。笑
梅雨入り宣言した途端に晴天が続いたり、逆に慎重になり過ぎて見送りしてるうちにタイミングを逸してしまったりで、後で振り返ってみるとどう考えてもここが梅雨入りでここが梅雨明けだったよねぇ、なぁんてこともよくありました。
そのためか今では発表されても"梅雨入りした模様"といった曖昧な表現にとどめていますが、これは"速報値"で、後で公式に梅雨入りした日と梅雨明けした日を確定させています。
ちょっと弱腰なところが笑えますが、省庁は国税でまかなっていますしそこをあまり頑張ってもコストばかりかかるのでこれでいいんです。
統計上重要なのは実際に梅雨入り、梅雨明けした日ですからねぇ。
ところで梅雨(つゆ)と入梅(にゅうばい)の言葉の意味を混同して、入梅を梅雨の意味で使っているのを聞いたりすることがよくあります。
梅雨とは日本列島付近に梅雨(ばいう)前線が停滞することにより雨や曇りの日が多くなる期間=言わゆる雨季のことで、入梅は梅雨の時期に入ったこと=梅雨入りを指す言葉なので、本来は意味が違います。
入梅と梅雨明けは、先ほども書いたように気象庁が判断して決めているわけですが、それとは別に暦の上での入梅というものもあります。
2016年は6月10日が入梅でこの日から30日間が梅雨とされています。
入梅鰯はこの暦上の梅雨の頃に漁獲されたマイワシのことで、とりわけイワシの漁獲高日本一を誇る千葉県の銚子で水揚げされたものが美味とされています。
そんな極上のイワシはシンプルにマリネでいただくに限りますよね。
今日はシチリアならではのモリーカと砕いたピスタチオをトッピング、かりかりとした食感が心地良く、脂が乗っているのにわりとさっぱりと食べられる一皿に仕上がっています。
そしてイタリアではピスタチオといえばシチリア産、トッピングの淡い緑色が見るからにシチリア料理という印象です。
Ingredienti (per 2 persone)
マイワシ | 大3尾 | ||
粗塩 | 大さじ3 | ||
白ワインヴィネガー | 1/2カップ | ||
にんにく | 1/2片 | ||
オリーブオイル | 大さじ3 | ||
ローリエ | 1枚 | ||
レモン | 1/4個 | ||
塩胡椒 | 少々 | ||
per la Mollica | |||
パン粉 | 30g | ||
にんにく | 1/2片 | ||
アンチョビ | 1/2尾 | ||
プレッツェーモロ | 5枝 | ||
ピスタチオ | 5粒 | ||
オリーブオイル | 大さじ1 |
※分量は一応の目安なので味見しながら作ってください
Preparazione
まずはモリーカを準備します。フライパンにオイルをしいて弱火にかけ、潰したにんにくを置いて香りを出しつつ、アンチョビを加えて木べらで潰します。
ふるいにかけた粉状のパン粉とプレッツェーモロ(イタリアンパセリ)のみじん切りを加えて、焦げないように絶えず木べらで混ぜてきつね色になったら火を止めてすぐに(焦げるので)容器に移しておきます。
イワシは頭を落として腹を開きワタを取り除いて流水で洗います。
薄皮を剥いて両面にたっぷりの塩をふり30分ほど冷蔵庫で〆めます。
イタリアでは "Sotto Sale" ソット サーレ=塩漬けと言います。
イワシから水分が出てきますが、そのとき魚臭さも一緒に抜けるので、水でよく洗い流してから水気をふきとります。
次に適度な塩抜きを兼ねてヴィネガーに10分ほど漬けます。
これが "Sott'Aceto" ソット アチェート=酢漬け。
そして最後に "Sott'Olio" ソット オーリオ=オイル漬けです。
漬け汁を捨ててイワシの身を洗わずにオリーブオイルを注ぎ、にんにくのスライスとローリエを加えてオイル漬けにして馴染ませます。
冷蔵庫で数時間馴染ませたら皿に盛り、黒胡椒を挽き(脂が乗っているのでしっかりめに挽いた方が美味)、レモンを搾りかけます。
仕上げにモリーカと砕いたピスタチオを散らせば出来上がり。
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