2016年11月12日土曜日
Trippa Gratinata al Forno トリッパのグラタン仕立て
仕込みが大変過ぎてついたくさん作ってしまいがちなトリッパですが、残りものにもうひと手間加えれば翌日も美味しくワインが飲めます。
トリッパの煮込みはイタリアのもつ料理を代表する定番料理。
巷のワインおやじやホルモンヌちゃん達が大好きなやつですよね。
トリッパとは牛の四つある胃袋のうちの二番目の胃袋のことで、六角形のひだひだがあって見た目はかなりアレですが、この外見から日本ではハチノスと呼ばれています。
ちなみに第一胃袋がミノ、第三胃袋がセンマイで、二番目のトリッパとともにここまでが反芻胃と呼ばれるところ。
牛や羊が草をずっともぐもぐしているのは、口とこれらの反芻胃の間で食物を行ったり来たりさせて繊維質を消化しやすくしているからです。
消化という本来の胃袋に近い働きをするのが第四胃袋のギアラ。
第四胃袋はイタリア語ではランプレドット、これをとろとろに煮込んだものはフィレンツェの有名な郷土料理で、市場の屋台ではバスケッタやパニーニにしてサルサヴェルデを添えるスタイルが定番です。
さて、トリッパはなんといっても下処理が大変です。
とくに生のひだひだが真っ黒のやつは臭いもきつく洗浄するのに時間も労力もかかるので、洗浄された白いやつを買ってくるのが無難。
それでも酢や香味野菜などと一緒にしっかり下茹でして臭みを徹底的にとり、そのあとも何度か茹でこぼして匂いをとります。
下処理が済んだものは味見を兼ねて塩胡椒とオリーブオイルで早速おつまみに。笑
あとは玉ねぎ、にんじん、セロリの香味野菜御三家をソフリットし、トマトとトリッパも加えてことこと煮込むだけ。
材料の調達からして容易じゃないうえ一日がかりの作業ではトリッパを作るのもなかなか勇気がいりますが、量の多少にかかわらず手間は同じなので、どうせなら一度にたくさん仕込みたくなりますよね。
残ったらパスタソースはもちろん、炙ったパンに乗せたブルスケッタやちょい盛りして前菜盛合せなどに使いまわしもできますが、とろとろのチーズと相性がいいので今日のようなグラタン仕立てもお勧めです。
Ingredienti (per 2 persone)
トリッパの煮込み | レードル4杯 | ||
バゲット | 2切れ | ||
パルミジャーノ | 適量 | ||
パン粉 | 適量 | ||
プレッツェーモロ | 3枝 | ||
per la Trippa in Umido per 10 Persone | |||
ハチノス | 1kg | ||
にんにく | 3片 | ||
玉ねぎ | 中2玉 | ||
セロリ | 1本 | ||
にんじん | 大1本 | ||
ホールトマト | 2缶 | ||
唐辛子 | 1本 | ||
ローリエ | 3枚 | ||
酢 | 1カップ | ||
白ワイン | 1カップ | ||
タイム | 10枝 | ||
セージ | 5枚 | ||
塩・胡椒 | 適量 | ||
オリーブオイル | 適量 |
※分量は一応の目安なので味見しながら作ってください
Preparazione
ハチノスは水でよく洗って付着物などを掃除します。深鍋に水を満たして酢を加え、潰したにんにく2片、ローリエ2枚、後で使う香味野菜のうち不要となるセロリの葉、にんじんのヘタなどとともにハチノスを深鍋に入れて中火で2時間ほど下茹でします。
下茹でしている間に、肉の煮込み料理には欠かせない旨みの素、香味野菜のソフリットを作ります。
にんにく、セロリ、玉ねぎ、にんじんをそれぞれみじん切りにします。
フライパンにオリーブオイルをたっぷりめに注いで、弱火でにんにくの香りを出してから他の野菜を加え中火で20分ほど炒めます。
下茹でが完了したハチノスは、火を止めて煮汁にひたしたまま放置して粗熱をとり、短冊状に切って、白ワイン、ソフリット、ローリエと共に鍋に入れて中強火にかけます。
水2カップ、ホールトマト、タイム、セージ、唐辛子を加えて30分ほど煮込み、塩胡椒で味を調整したら約10人分のトリッパは出来上がり。
硬くなったバゲットをテッラコッタに敷いてトリッパの煮込みを注ぎ、削ったパルミジャーノとパン粉を乗せます。
200℃に余熱したオーブンで20分ほど焼けば出来上がり。
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