2017年9月1日金曜日
Gnocchi di Patate con Frutta Secca 木の実を練り込んだニョッキ セージとバターのソース
残暑が厳しい年ならまだまだ夏レシピといきたいところですが、今年の夏は不完全燃焼に終わって早くもこんな一皿が恋しくなりました。
長いようで短かかった8月も終わり今日からいよいよ9月。
お盆休みなどで停滞していたビジネスが動き始めるのでお父さんたちは仕事が忙しくなり、子どもたちは日焼けした顔で学校へと戻っていき、家に誰もいなくなってようやく自分の時間ができたお母さんはすかさず女子会に映画、ヨガやフィットネスや美術館巡りに精を出す、みたいな季節のスタートといった感じでしょうか。笑
二十四節気=いわゆる暦の上では立秋の日からが秋とされていますが、今年は8月7日が立秋でしたよね。
雨続きだった今年の東日本のケースはさておき、普通なら夏真っ盛りの頃に今日から秋ですって言われてもまったく実感が湧かないのですが、体感的な気候が暦より遅れてくることや現代社会のサイクルを考慮し、気象庁では9月から11月の三ヶ月間を秋と定めています。
どちらにせよ季節はある日を境に突然やって来るものではないわけで、昼間はまだ夏のように暑くても朝晩は多少涼しくなったなと感じたり、空が抜けるように高くなり雲の形も夏とは違ってきたり、店頭の野菜や果物、木々の葉の色、風の匂い、コオロギの鳴き声、いろんなところで季節が着実に秋に向かっているのを感じることができます。
もちろん食の好みも夏とは少し変わってきます。
パスタでいえば、夏の間はムール貝や魚介のラグーだったり、トマトやバジリコのソースにリコッタやモッツァレッラなどのフレッシュチーズといった南イタリアっぽいものや、さっぱりとした冷製パスタなんかが美味しかったわけですよね。
秋めいてきて、いきなりすぐにこってりしたクリームソースが食べたいとはならないにしても、乳製品を少し加えたソースやスパイスのきいたソーセージの肉々しいソースなんかが恋しくなるのが9月。
今日のセージとバターのソースもそんな季節の変わり目に食べたくなる定番ソースのひとつで、夏の間ご無沙汰していたバターの芳醇な香りが久しぶりに長袖を着て引き締まるような感覚を思い出させてくれるし、なによりセージがバターと相性抜群でこってりし過ぎなくていい。
さて、ソースもさることながら今日は自家製ニョッキに砕いた木の実を練り込んで、仕上げにも木の実を散らした秋のスペシャリテ。
今日はアーモンド、胡桃、ヘーゼルナッツ、ピスタチオの四種ですが、お好みの木の実を一種類だけでも二種類でも構いません。
ただし木の実を秋の味覚として愛でる文化のない日本では、乾きもののミックスナッツみたいにナッツ類をひと括りにしてしまいがちで、もしここにマカダミアナッツやカシューナッツなどの南国の木の実を混ぜてしまうと季節感などない残念な料理になってしまいます。
木の実が秋の味覚という感覚は、森で狩りをし森とともに暮らしてきた西洋ならでは、地面に落ちた木の実は森からの秋の贈り物なのです。
Ingredienti (per 2 persone)
per gli Gnocchi | |||
じゃがいも | 中1個 | ||
強力粉 | 100g | ||
卵 | 1個 | ||
アーモンド | 大さじ2 | ||
胡桃 | 大さじ2 | ||
ヘーゼルナッツ | 大さじ2 | ||
ピスタチオ | 大さじ2 | ||
塩 | 小さじ1 | ||
ぬるま湯 | 100ml | ||
per Condire | |||
バター | 100g | ||
セージ | 2枝 | ||
パルミジャーノ | 20g | ||
塩 | 適量 | ||
パスタの茹で汁 | レードル1杯 |
※分量は一応の目安なので味見しながら作ってください
Preparazione
フライパンを熱して木の実を炒るように香ばしくローストします。粗熱がとれたら大きめのすり鉢に移して、粗く砕きます。
じゃがいもを皮ごと茹でて熱いうちに皮を剥きマッシャーで粗く潰してボウルに移し、強力粉、卵、塩を入れ、ぬるま湯を少しづつ加えながら手で練っていき、途中で木の実も加えて練り込んでいきます。
生地がまとまってきたら、まな板に打ち粉をして千歳飴のように棒状に成形し、包丁で等幅にカットしてフォークの腹で筋をつけます。
(※)フォークでニョッキを成形する詳しい方法はこちら
フライパンを中火にかけてバターを溶かし、セージの葉を加えます。
深鍋に湯を沸かしてニョッキを少しづつ投入し、茹で汁をフライパンに加えてソースをのばし塩で味を調えます。
ニョッキが浮いてきたら穴あきレードルですくってフライパンに移し、ソースを吸わせながらマンテカーレします。
火を止めて皿に盛り砕いた木の実を散らしてパルミジャーノを削りかければ出来上がり。
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