2018年4月28日土曜日

Insalata Caprese con la Burrata 匠トマトとブッラータのカプレーゼ

鮮やかなイタリアントリコローレが目に眩しい初夏の定番カプレーゼを搾りたての牛乳のように甘くとろり濃厚なブッラータチーズでいただく至福の一皿。
昔ながらの懐かしいトマトの味がする匠トマトの酸味や青臭さも季節がようやく巡ってきたバジリコのスパイシーな香りも、ブッラータが全部まとめて包み込んでくれます。

冬を越したハーブたちが春の陽気で勢いを増してきましたね。
この時期、ホームセンターや園芸店には花や野菜のポット苗がたくさん売られていて、ハーブもたくさんの種類を見つけることができます。
ハーブは香辛料として売られている乾燥ハーブもありますが、それだと味や香りがまるで別ものになってしまうため、イタリア料理をやるならフレッシュハーブが必要不可欠。
スーパーの野菜コーナーにも売っていますが、その都度買ってくるより鉢植えなどで育てておきたいですよね。

家庭菜園で野菜をちゃんと作ろうとすると、特大サイズのプランターかある程度の広さの土地に大量の培養土を投入して、それなりの規模感で手間暇かけて育ててあげる必要があります。
それなのに収穫してみたらたったこれっぽっちか、なんて悲しい思いをしてガーデニングはもうこりごりなんて方もいますかね。
でも、野菜と違ってハーブは小さなポットに少量の土でいいから場所もとらないし、一度にたくさん収穫するわけでもないので、マンションのベランダなどでも十分に育てられます。
むしろすぐ手の届くところにある方が、いざ料理に使おうというときにすぐに摘んでこれるので便利です。
料理好きならよく使うハーブを何種類か育てておきたいですね。

ハーブのなかでもとくにイタリア料理に欠かせないのがローズマリー、セージ、バジリコ、タイム、プレッツェーモロ(イタリアンパセリ)、オレガノあたりでしょうか。
このなかで多年草、つまり枯れずに冬を越すか、地上部は枯れたようになっても翌春また芽吹いてくれるのがローズマリー、セージ、タイム、オレガノで、一度購入すれば何年かはずっと楽しめます。
一方、寒さに弱く晩秋には枯れてしまうバジリコは一年草。
プレッツェーモロ(イタリアンパセリ)も冬は越しますが翌春になると董立ちして枯れてしまうためやはり一年草の扱い。
一年草は毎年春に新しい苗を買ってくるわけですが、あまり早く買ってくるのもだめで寒さに弱いバジリコは夜も戸外に出しっ放しにするなら4月も半ばを過ぎてからの方が無難です。
つまりゴールデンウィークの頃になってようやくバジリコの季節が来たという感じなんですよねぇ。

その待ちに待ったバジリコはまずはフレッシュな生葉で食べたいので、毎年最初の一品はカプレーゼを作ることにしています。
夏に向けてトマトもどんどん味が乗ってきているし、一年を通じて同じ味だと思ってたフレッシュチーズだって実は初夏が旬。
旬の素材ばかりで作るとお皿の彩りも自然とその季節らしくなります。
ついこないだまでは春っぽいパステルカラーが食卓を彩ってましたが、カプレーゼは鮮やかな原色のイタリアントリコローレで初夏を思わせる彩り、早くも夏が恋しくなりますね。

さて、今日のカプレーゼですが、トマトは酸味がなく甘さばかりを競う昨今のトレンドに逆行し、トマト本来の青臭さや酸味もしっかりあって昔ながらのトマトの味がするという匠トマト。
そして、フレッシュチーズはモッツァレッラではなくブッラータ。
ブッラータとは南イタリアはブーツのかかと部分にあたるプーリア州の名物チーズで、巾着袋の形にのばしたモッツァレッラの袋の中に細かく裂いたモッツァレッラと生クリームを混ぜたストラッチャテッラというとろとろの中身が包まれているというもの。
天使のフレッシュチーズのように清楚な乳白色が印象的です。
賞味期限がきわめて短いため、以前なら現地に行かないと食べられない幻のチーズでしたが、現在は冷凍などで鮮度を保ったまま輸入もされていますし、一部日本国内でも生産されるようになりました。
あっさりした風味のモッツァレッラと生クリームが渾然一体となって、まるで搾りたての濃厚なミルクのような味わい。
匠トマトの酸味や青臭さもバジリコのスパイシーな香りも全部まとめてブッラータが包み込んでくれるかのようです。





Ingredienti (per 2 persone)

トマト(匠トマト)中2個
バジリコ10枚
ブッラータ50g
オリーブオイル適量
岩塩適量
黒胡椒適量

※分量は一応の目安なので味見しながら作ってください

Preparazione

トマトは輪切りのように横にスライスして皿に並べます。
バジリコは葉が大きいものは手でちぎってトマトの上に散らします。
整然と互い違いに並べたりせず雑多な感じでよいです。

ブッラータの中身のストラッチャテッラ(モッツァレッラを細かく裂き生クリームと混ぜ合わせたもの)をスプーンですくって真ん中に乗せ、全体にまんべんなく岩塩を削りかけます。

仕上げにフレッシュな香りのエキストラヴァージンオイルを回しかけ、黒胡椒を挽きかければ出来上がり。

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