2014年5月24日土曜日
Impepata di Cozze 三陸産 ムール貝のインペパータ
黒光りする貝の間にのぞくオレンジ色の身をめがけてレモンを搾り入れて、ぷっくりした身を手づかみで次々と口に運べば、もう白ワインが止まらなくなること必至です。
インペパータは胡椒という意味のpepeから派生した料理名。
魚介料理に胡椒を利かせるというのは、日本で煮魚などに生姜を利かせるような感覚なんでしょうかねぇ。
アサリなど他の貝類で作られることもありますが、ことムール貝に関してはこの調理方法がナポリ地方での最もシンプルかつ基本的な食べ方。
お好きな方なら一人でバケツ一杯食べてしまうほどです。
おまけに貝から出る旨味たっぷりの出汁のスープがまた格別。
パンを一緒に添えて、スープを一滴残らず浸して食べるのも楽しみですが、アベベーノではスープはとっておいて後でパスタを作るのが定番です。
さて、国産の活ムール貝なら、牡蠣や帆立貝の養殖で実績とノウハウがある三陸産のものが秀逸。
リアス式海岸特有の切り立った山が一気に海に落ち込む独特の地形により、森林からミネラル豊富な清流が海に注ぎ込み、餌となるプランクトンが繁殖する豊かな海が作り出されているわけです。
環境に恵まれて育った三陸産ムール貝は、粒が大きくて肉厚で味も濃厚。
都内のイタリア料理店からも多数の引き合いがあるほど高品質で、震災からの復興を少しでも後押しする意味でも三陸産を推したいところです。
地中海の海辺のテラス席で、潮風に吹かれながらワイン片手に食べたい料理ランキング1位(※アベベーノ調べ)ムール貝のインペパータ。
この夏是非ともお試しを。
Ingredienti (per 10 persone)
ムール貝 | 1kg | ||
にんにく | 1片 | ||
白ワイン | 1/4カップ | ||
オリーブオイル | 大さじ4 | ||
胡椒 | 適量 | ||
レモン | 1個 | ||
イタリアンパセリ | 20枝 |
※分量は一応の目安なので味見しながら作ってください
Preparazione
ムール貝はヒゲのような足糸を引き抜いて取り除き、殻をたわしでこすって流水で洗います。にんにくはスライスし、レモンは串切りに、イタリアンパセリは半分はそのままで残り半分を粗みじん切りにします。
深鍋にオリーブオイルとにんにくを入れて弱火で加熱し、にんにくの香りが立ったらムール貝を置き入れます。
白ワインは入れないことが多いですが、後でスープをパスタに使いまわしたい場合は少量加えるとよいです。
すぐに蓋をして強火で蒸し煮にしながら、鍋を下から上にあおるように何度もがしがしと揺すります。
貝が開いたら黒胡椒をやや多めに挽いて、もう一度蓋をして鍋をふり全体を馴染ませてから火を止めます。
皿にムール貝を豪快に盛り付け、パセリの粗みじん切りを散らし、パセリの枝の束とレモンを添えれば出来上がり。
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あべべさん
返信削除三陸産 ムール貝のインペパータ
美味しそうです
素晴らしい料理丁寧なレシピ
うれしいです
有難うございます
りゅうじさん、いつもありがとうございます。
削除シンプルですが最高に美味しいです。