2014年12月13日土曜日
Ragu di Carne 手切り肉とポルチーニのラグー
ごろごろした肉の食感を残して、脂少なめにさらっと仕上げたドライなミートソースです。
ラグーとは一般的には具材を細かく刻んで煮込んだソースのこと。
ボローニャ風のミートソース、いわゆるボロネーゼが有名ですよね。
挽肉で作ることが多いと思いますが、市販の挽肉は安価で便利な反面、デメリットもあります。
まず、ミンチにするのにわざわざ上等の肉は使わないので、切り落としや端肉など精肉工程で余った部位がいろいろ混ざっています。
肉には煮込んで美味しい部位、焼いて美味しい部位など調理法によって向き不向きがあるのですが、どこの部位が入ってるのかわからない。
脂身も単独では売り物にならないので、一緒に混ぜて挽いてあります。
フライパンで挽肉を炒めていると、じわじわとしみ出た脂がひたひたになるほど溜まってしまったりしますよね。
だからこそプロは、煮込んで美味しい部位を業者に指定して粗く挽いたものをラグー用に使っています。
家庭でも肩やすね肉を肉屋さんで粗挽きにしてもらうか、ブロック肉を買ってきて自分で手切りすれば、お店の味に一歩近づけます。
これらの部位は脂身も少なく、はじめは硬い肉質も時間をかけて煮るとほろほろに軟らかくなり旨みが増すという煮込んでこその部位。
当然ながら挽肉で作るよりワンランク上のラグーに仕上がります。
古典的なレシピに見られるバターやラードは使わず、肉の脂が少ない分はオリーブオイルをたっぷり使ってコクを補いつつも、あくまでライトなミートソースに仕上げるのが現代風。
肉ソースに合わせるパスタは伝統的には平打ちのタリアテッレ、ワインはサンジョベーゼ ディ ロマーニャがお約束です。
Ingredienti
per il Ragu (per 10 persone) | |||
牛肩かスネ肉 ブロック | 600g | ||
豚肩肉ブロック | 300g | ||
パンチェッタ | 100g | ||
玉ねぎ | 中玉2個 | ||
にんじん | 中1本 | ||
セロリ | 1本 | ||
にんにく | 2片 | ||
乾燥ポルチーニ | 15g | ||
赤ワイン | 1カップ | ||
バルサミコ酢 | 大さじ3 | ||
トマトペースト | 80g | ||
ローリエ | 2枚 | ||
セージの葉 | 10枚 | ||
オリーブオイル | 適量 | ||
ナツメグ | 適量 | ||
塩胡椒 | 適量 |
※分量は一応の目安なので味見しながら作ってください
Preparazione
にんにく、玉ねぎ、にんじん、セロリはみじん切りにします。各種ブロック肉は6mm~7mmのさいの目に手切りし、パンチェッタはみじん切りにします。
乾燥ポルチーニはぬるま湯で戻してからみじん切りにします。
フライパンにオリーブオイルをたっぷりしいて弱火にかけ、にんにくの香りを出してから、玉ねぎ、にんじん、セロリ、ポルチーニを加え中火で20分ほど炒めて、煮込み料理に欠かせないソフリットを作ります。
焦げないよう時々木べら返しますが、均等に拡げてなるべく放置プレーの揚げ焼きに近い感じで、野菜の繊維を壊さず水分だけ飛ばして旨味を閉じ込めます。
別のフライパンにオイルをしいて、手切りした肉を入れて強火で焼き目をつけ、赤ワインを注いでフランベします。
ソフリットと肉を深鍋に移して、水、ポルチーニの戻し汁、ローリエ、セージ、ナツメグ、バルサミコ、トマトペーストを加え蓋をして2時間ほど煮込みます。
塩胡椒ともう一度ナツメグを加えて味を調え、できれば一晩置いて味を馴染ませればラグーは出来上がりです。
パスタ料理の工程はポイントだけを書きます。
まず茹でたパスタにソースをかけるだけは完全NGです。
フライパンにラグーを適量とって火にかけ、パスタの茹で汁でのばしてパスタにソースを吸わせながら絡めてください。
肉ソースのパスタでよくやるのが、皿に盛ってからたっぷりの黒胡椒を挽いて、削ったパルミジャーノを散らすこと。
さらにエキストラヴァージンをまわしかけると良い香りが立ちます。
ハーブは主にセージを使ったので、アクセントにもセージを飾ります。
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