2014年12月7日日曜日
Insalata di Patate e Fagiolini con Pesto じゃがいもといんげんのジェノベーゼ サラダ仕立て
バジリコのスパイシーな香りがなんとも食欲をそそるので、副菜でなく前菜にとりたくなるような一品です。
ジェノバのあるリグーリア州は、北イタリアに位置しながら南イタリアのような雰囲気のある土地柄。
緯度だけでいえば北海道とほぼ同じ高さなのに、一年中温暖な地中海性気候に恵まれていることと、海洋都市としてシチリアやサルディーニャなど南の地域と歴史的にも文化的にも交流があったためです。
オリーブオイルやトマトを多用し、魚介類や野菜をよく食べるところも共通点ですが、料理は南のものよりもお洒落で洗練されています。
リグーリア州が世界に誇る食の芸術品のひとつがバジリコのペスト。
もちもちのリングイネやご当地パスタのトロフィエにペストを絡めて、具材に伝統的なじゃがいもとインゲンを合わせたパスタジェノベーゼはもうパスタ料理の傑作といっても過言ではありませんよねぇ。
それとほぼ同じ要領で作るサラダ仕立てなら、作る前から美味しいのはわかっています。
余計なアレンジもなんらの工夫もしていない古典的なレシピそのままで作る伝統料理には、サプライズや発見はありませんが、肩肘をはらずに向き合える安堵感や郷愁がありますね。
さて、庭やベランダで育ててきたバジリコを秋にはまとめて収穫して、自家製のペストを作られるという方も多いと思います。
ペストのレシピはあちこちで紹介されているので詳しく書きませんが、大量のバジリコの葉と松の実をすり潰し、にんにく、パルミジャーノ、オリーブオイルを加えて撹拌して作ります。
市販品もありますが、安価な粗悪品だとオリーブオイルや松の実の代替として別の原材料が使われていたり、量増しのためポテトフレークなどが混ぜてある商品もあるので、よく見て選んでください。
サラダやじゃがいも料理はコントルノ、つまりメイン料理の付け合せにとる脇役料理ですが、バジリコの香りが主張するペストで和えたサラダ仕立てなら、むしろワインのつまみにしたくなります。
秋に仕込んだばかりの自家製のペストが冷蔵庫に残っているなら、是非このジェノバ風のサラダ仕立てでも味わってみませんか。
Ingredienti (per 4 persone)
じゃがいも | 中5個 | ||
さやいんげん | 1束 | ||
バジリコのペスト | 1/2カップ | ||
塩胡椒 | 適量 | ||
オリーブオイル | 大さじ4 | ||
松の実 | 大さじ1 | ||
パルミジャーノ | 適量 |
※分量は一応の目安なので味見しながら作ってください
Preparazione
じゃがいもはたわしで泥を洗います。いんげんは筋をとってヘタを落とし、3等分ぐらいに切り揃えます。
バジリコのペストをオリーブオイルでのばします。
保存性を考慮してチーズを加えていない自家製品なら、パルミジャーノをたっぷりすりおろして加え、よく混ぜ合わせます。
深鍋に2%の塩水をはり、じゃがいもを皮ごと水から茹でます。
30分ほどかかるので、途中、竹串を刺して茹で具合を確認します。
インゲンは2分ほど茹でるので、じゃがいもがそろそろ茹で上がりそうなタイミングで鍋に加えて一緒に茹で上げます。
じゃがいもは熱いうちに皮を剥いて6等分から8等分に切り、いんげん、バジリコのペストと一緒にボウルで混ぜ合わせ、味を馴染ませます。
味を見て足りないようなら塩胡椒で調整します。
やや深さのある皿に盛って、松の実を散らしパルミジャーノをふわふわと削りかければ出来上がり。
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