2015年2月28日土曜日

Cocciula a Schiscionera 浅蜊の漁師仕立て サルディーニャ風

旬を迎えてぷくぷくに太ったアサリをオリーブオイルとワインでさっと蒸し焼きにした、サルディーニャ島の郷土料理 アサリの漁師風。
仕上げにクロスティーニ(=クルトン)をたっぷり散らしてからオイルをまわしてレモンを搾りかけるのが島風です。

晩春から初夏にかけて産卵シーズンを控えたアサリはちょうど今が旬。
冬場の痩せた時期と比べると殻も身もふっくらと大きくなり、旨み成分も格段に多くなるため濃厚な貝のスープがとれます。
栄養が全部そちらにとられるため、この時期のアサリは貝殻が薄くなり割れやすくなっているので、優しく扱ってあげてください。
通年手に入る食材ですが、どうせならいちばん美味しい時期にしっかり味わっておきましょう。

ところで "Cocciula a Schiscionera" って何語?と思った方はなかなかスルドイですねぇ。
これはイタリア語の方言でサルディーニャ語。
サルディーニャ料理では料理の名前をサルディーニャ語で表記することがよくありますが、方言とはいえイタリア語とは全然似ていません。
ちなみに "Cocciula" はアサリ、"Schiscionera" はフライパンを使って焼いたりソテーしたりするというような意味。
イタリア語だと "Vongole in Paddella" なのでやはりまったく別もの、イタリア人にとってもこれは完全に外国語ですよねぇ。笑

さて、日本語にする場合は "アサリの漁師風" などと訳され、お洒落で手の込んだ料理かと期待してしまいますが、要はワイン蒸し。
で、どのへんがサルディーニャ風なのかというと、オーブンでかりっと炙ったクロスティーニ=クルトンを散らすところ。
なんだそれだけかとますます期待値がしぼんでしまいそうですが、実はこのクルトンが何気に名脇役なんです。

指で貝をつまんでスプーンのようにスープとクルトンを一緒にすくって食べると、スープがクルトンに浸透してアサリだけを口に入れるよりもひと口の旨みの量が違うことにまず驚きます。
仕上げに散らすクルトンは、落ちた場所によってカリカリ食感だったりスープをたっぷり吸ってふやけてたり、仕上げにかけるオリーブオイルや搾ったレモンの香りがしたり、味も食感もいろいろ。
食べているうちにアサリよりクロスティーニの七変化が楽しみになってきて、どっちが主役かわからなくなるから不思議です。笑

ワインは同じサルディーニャ産のヴェルメンティーノ、それも微発泡のフリッツァンテなんかもたまにはいいですね。
魚介料理にぴったりで、もちろんアサリともよく合いますよ。


Ingredienti (per 4 persone)

アサリ500g
にんにく1片
白ワイン1/2カップ
バゲット5枚
イタリアンパセリ10枝
レモン1/4個
オリーブオイル大さじ3


Preparazione

アサリは砂抜きして、流水で殻をこすり合わせるように洗います。
産卵を控えた旬のアサリは栄養が身を太らせるのに使われるため、殻が割れやすくなっているので扱いに注意します。

にんにくとイタリアンパセリは粗みじん切りにします。
スライスしたバゲットを200℃のオーブンで5分焼いてかりっとさせ、粗く刻んでクロスティーニ(クルトン)を作っておきます。

フライパンにオリーブオイルとにんにくを入れて弱火にかけます。
にんにくの香りが立ってきたらアサリを静かにフライパンに置き入れ、ワインとパセリを加えて蓋をして中強火で蒸し焼きにします。
早ければ1分程度で殻が開きますが、身が固く小さくならないよう長くても3分ぐらいで火を止めます。

旨みたっぷりのスープと一緒にアサリを深皿に盛り、クロスティーニを散らしてオリーブオイルをまわしかけ、レモンを搾れば出来上がり。

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