2015年2月21日土曜日

Crostini Toscani ai Fegatini レバーペーストのクロスティーニ トスカーナ風

鶏のレバーを風味よく煮つめたペーストを、炙ったバゲットにこんもりと盛ったアンティパスト、トスカーナ伝統のクロスティーニ。
ご当地では家庭に客を招くときなどの前菜の定番、見た目は地味な印象ですがワインにめちゃくちゃ合う一品でもあります。

クロスティーニの本来の意味はトースト、つまり焼いたパン。
レストランなどでテーブルに置いてあるパンとは別に、煮込み料理などによく添えられてくるグリルの焦げ目がついたパンもクロスティーニ、スープに浮かべるクルトンもクロスティーニです。
料理の名前としてクロスティーニという場合は、英語のオープンサンドやフランス語のカナッペと同義でスライスしたパンに具を乗せたもの。
イタリアではクロスティーニの他にも、ブルスケッタやフェットゥンタといった呼び名があり、ほとんど同じ意味で使われます。

語源がトーストなので、クロスティーニは焼いたパンに具を乗せます。
乗せる具にとくに決まりはなく、それこそリッツのCMのように好みの具材をいろいろ乗せて楽しめばいいのですが、トスカーナ地方ではそのいろいろの中に必ずといっていいほどこのペーストが並びます。
そしてレバーペーストを乗せたものはブルスケッタでもフェットゥンタでもなく、クロスティーニと呼ぶのがしっくりきます。

さて、地元では適度に粗いペーストが好まれるので、よりトスカーナ風に作るには、フードプロセッサなどであまり滑らかにし過ぎないこと。
それと、レバーが苦手な人でもこのペーストなら食べられるなんて話をよく聞きますが、わりとしっかり臭み抜きの工程をやってもレバーの味はするので、苦手な方にはいっそ別の具を食べてもらいましょう。
臭みと一緒に旨みまで抜けてしまってはもともこもないですよ。
反対に内臓系の肉とワインがお好きな方にとっては、このトスカーナ風のクロスティーニはこれ以上ないつまみです。

昼下がりにワインのお共にこれをつまみ始めたら最後、晩ご飯の時間になっても全然お腹がすかないほど食べ過ぎてしまうこと必至。
キッチンドランカーさんは注意が必要ですね。笑


Ingredienti (per 4 persone)

バゲット1本
ケイパー(飾り用)適量
per il Patè
鶏レバー300g
玉ねぎ中1/2個
アンチョビフィレ4尾
セージの葉4枚
塩漬けケイパー大さじ2
赤ワイン1/2カップ
オリーブオイル適量
塩胡椒適量

※分量は一応の目安なので味見しながら作ってください

Preparazione

鶏レバーはハツと一緒に売られていることが多いので、その場合はハツを外して別の料理に使います。
レバーは黄色い脂や血のかたまりを掃除して水をはったボウルで何度か水を換えながらよく洗い、水気をふいてから適当な大きさに刻みます。
塩漬けケイパーはしばらく水につけて塩気を抜いてから玉ねぎとともにみじん切りに、セージの葉も刻んでおきます。
お好みでにんにくや他の種類のハーブを加えてもいいです。

鍋にオリーブオイルを敷いて玉ねぎを炒めます。
しんなりしたらレバー、アンチョビ、ケイパー、セージを加えて中火で5分ほど炒めます。
具材から水分が出てきた頃にワインを加えて弱火で煮込んでいきます。
20分ほど煮込んで水分量が減ってきたところで、ハンドブレンダーを鍋に突っ込んで数秒まわします。

さらに10分ほど煮込んでペースト状になってくると、それ以上は水分が減らなくなってきます。
ここで塩胡椒で味を調整しますが、お好みで砂糖やバルサミコ酢を加えると味に深みが出ます。
冷ましながら味を馴染ませればペーストは出来上がり。

バゲットを薄めにスライスしてトースターで焼き目をつけ、ペーストをこんもり塗りつけてケイパーを1粒乗せます。

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2 件のコメント:

  1. こんにちは!再びベルリン住みの者です。レバーペーストはヨーロッパ各地で伝統ある食べ物ですよね (^^) ドイツだと仔牛レバー(Kalbsleber)が人気なのですが、イタリアでは鶏のレバーが一般的なのでしょうか? イタリアだと、黒パンを食べるドイツや中欧に比べて、白パンがメインという印象があるので、クセの少ない鳥類が好まれるとか? ケイパーとレバーの組み合わせは、なるほど、地中海風味だなぁ、と思いました…美味しそうです! 何はともあれ、カリッと焼いたパンにレバーペースト、そして赤ワインは最高ですよね (´∀`*) 

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    1. こんにちは。
      トスカーナ地方では鶏レバーが伝統的ですが、仔牛の脾臓(チレ)も使うとシエナ在住の知人から聞きました。
      ローマやフィレンツェは内臓料理が有名で、パンに挟むパニーノならランプレドット(牛の4番目の胃袋ギアラ)や、シチリアの脾臓のラード煮あたりが名物ですので、それらと比べると鶏レバーペーストがすごく上品に思えてしまいます。笑
      なぜ鶏なんでしょうねぇ、そういえばキャンティクラシコのトレードマークも鶏ですよねぇ。
      ケイパーは仰るとおり典型的な地中海料理の食材、北部トスカーナ風のペーストの材料にケイパーというのは意外でした。

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