2015年12月26日土曜日
Pizza ai Quattro Formaggi 四種のチーズのピッツァ クアトロフォルマッジ
チーズがふつふつと泡だったところやオイルが浮いたところ、かりっと香ばしい焦げめも焼ける匂いも全部美味しい至高の逸品です。
日本でも今やピッツァを食べるならマルゲリータか"これ"というぐらい 人気も知名度も高いクアトロフォルマッジ。
"Quattro" が数字の"4"、"Formaggi"(Formaggioの複数形)がチーズだから四種のチーズのピッツァなんて説明するのも野暮ですよね。
チーズは本来は不可算名詞なので、単数形でクアトロフォルマッジォというのが正しいように思われがちですが、チーズの種類を数える場合は可算名詞の複数形のように語尾を変化させて、クアトロフォルマッジと表記するのが一般的です。
ちなみに3種のチーズだと "Tre Formaggi"となりますが、数字の"4"は四葉のクローバーとか四分割=十字を切るという宗教的な理由から西欧では好まれる数なのと、"Quattro Formaggi" の方が語呂がいいため、三種ではなく四種のチーズとするのが一般的です。
数種類のチーズを混ぜるというのは、例えばワインやウィスキーなどでタイプの異なる原酒をブレンドするのと似ています。
個性的な個々のチーズの長所と短所が相互に補完しあうため、バランスのいい成熟した風味となり、単品使いより断然美味しくなります。
ワインやウィスキーのブレンドが重厚な音色を奏でるオーケストラならクアトロフォルマッジは数人の奏者によるアンサンブル。
適度に偏りができるようチーズを配置するため、個々のチーズの特徴も感じながら全体に深みと奥行きのある重層的な味わいになります。
使うチーズにとくに決まりはないですが、ナポリピッツァに欠かせないフレッシュタイプのモッツァレッラ、青かびタイプのゴルゴンゾーラ、ウォッシュタイプのタレッジョ、ハードタイプのパルミジャーノあたりならタイプの異なる四種類の組合せになります。
ただ、南のチーズの代表格モッツァレッラが北のチーズと一堂に会するという安易なオールイタアリアンにはちょっと違和感があるので、今日はモッツァレッラは使わずゴルゴンゾーラピッカンテをメインに据え、先日オニオングラタンスープに使ったフォンティーナも入ったちょっと渋めのコンセプト。
チーズの組合せも自由なら食べ方も自由、ゴルゴンゾーラと相性のいい蜂蜜をかけて食べるのもいいですね。
Ingredienti (per 2 Pizze del Diametro di 25cm)
強力粉 | 200g | ||
ぬるま湯 | 120cc | ||
ドライイースト | 3g | ||
塩 | 3g | ||
砂糖 | 10g | ||
オリーブオイル | 15g | ||
per Condire | |||
ゴルゴンゾーラ | 60g | ||
フォンティーナ | 30g | ||
パルミジャーノ | 30g | ||
ペコリーノ | 30g | ||
オリーブオイル | 適量 | ||
胡椒 | 適量 |
※分量は一応の目安なので味見しながら作ってください
Preparazione
ボウルに強力粉、塩、砂糖、ドライイーストを入れてよく混ぜ合わせ、ぬるま湯とオリーブオイルを加えて手で混ぜます。最初は手にべたべたつきますが、だんだん生地がまとまってくるので、台の上に移して捏ねていきます。
10分ほど捏ねると生地に張りが出てくるので2等分して丸めます。
深さのあるバットなどに打ち粉をして丸めた生地を間隔をあけて置き、ラップをして室内で夏は1時間、冬は3時間ほど発酵させます。
ゴルゴンゾーラ以外のチーズは、粉状ではなくある程度の偏りができるようピーラーなどで大きめのかたまり状に削っておきます。
発酵した生地は縁に少し厚みを残すように手で薄く丸く広げて成型し、打ち粉をした台に置いてオリーブオイルを少量たらし、ゴルゴンゾーラは手でさいころ大にちぎって置き、他のチーズも適当に配置します。
鉄のフライパンを熱して薄くオイルを敷き、弱火で生地の底面を1分ほど焼きます。
フライ返しで持ち上がるようになったら予熱しておいた魚グリルに移動し、上面の火力を最大にして高温で一気に焼きあげます。
チーズが溶けてじゅわじゅわっと泡だって、縁にいい感じの焦げめがつけば、グリルから取り出して黒胡椒を挽いて出来上がり。
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