2016年6月4日土曜日
Spaghetti alla Ricotta, Limone e Basilico リコッタとレモンとバジリコのパスタ
主に南イタリアで生産されるフレッシュチーズは北の濃厚なチーズとは違ってヨーグルトみたいにさっぱり、レモンゼストの香りとも相まって初夏の陽気が似合う一皿になりました。
リコッタチーズとは、チーズを製造する際にできる副産物であるホエー=乳清をもう一度煮て作られるフレッシュチーズのこと。
このため、本来は脂肪分が少なくさっぱりとしたヘルシーなチーズ。
残り物が原料なのでイタリアではとても安価で、いつも冷蔵庫にあって気軽に料理や菓子作りに使える(もちろんそのまま食べても美味しい)デイリーユースのチーズです。
それなのに日本ではやたら高いんですよねぇ。
リコッタを使って作る料理は日常的で気取らない家庭料理のはずなのに高級食材を使うんじゃ本末転倒なので、参考までに牛乳とレモンで作るリコッタ風の自家製フレッシュチーズのレシピも載せてみました。
ホエーをもう一度(リ)煮る(コッタ)のとは原料も製法も違うけど、本家のリコッタも食味を良くするために生クリームなど乳脂肪分を添加した製品が多いので、かなり似た風味のものができます。
簡単で安上りなので一度お試しください。
ところで、今日のパスタではリコッタともうひとつの主役がレモン。
イメージ的には夏の果実という感じがしますが、レモンの旬がいつだかご存知でしょうか。
イタリアと日本を往き来されているオリーブオイルのスペシャリストでブログとインスタグラムでも懇意にさせていただいているエミーさんにお伺いしたところ、レモンの実がなるのは冬なんだそうです。
そういえばシチリア産のオレンジも日本のみかんも、柑橘類は冬に実がなるものが多いですよね。
ところがイタリアのレモンの凄いところは、品種によっては春から夏にかけて実がなったり、季節を問わず料理に使うたびにいつも庭の木からもぎ取ってくるなんてエピソードもあるんだそうです。
イタリア料理にはなにかとレモンが欠かせないですもんねぇ。
その証拠に、花の蕾とレモンの果実が同じ枝についている写真を載せた記事までわざわざ書いてくださいました。
料理の記事ではレモンの皮だけを使ったリゾットを紹介されています。
レモンの香りの成分はほとんど皮に含まれているそうなので、レモンの香りが欲しい場合は皮を上手に使うといいようですね。
いやぁほんと勉強になりましたぁ。
Ingredienti (per 2 persone)
スパゲッティ | 250g | ||
リコッタチーズ | 120g | ||
レモン | 1/2個 | ||
バジリコ | 10枚 | ||
パルミジャーノ | 適量 | ||
オリーブオイル | 大さじ2 | ||
塩胡椒 | 適量 | ||
パスタの茹で汁 | 適量 | ||
per la Ricotta Fatta in Casa ( 200g ) | |||
牛乳 | 1l | ||
レモン汁 | 50ml | ||
塩 | ひとつまみ |
※分量は一応の目安なので味見しながら作ってください
※パスタの茹で汁もソースの材料に記載するようにしました
Preparazione
まずはリコッタ風のフレッシュチーズを手作りする場合です。鍋に牛乳、スターター(レモン汁)、ひとつまみの塩を加え、ときどきかき混ぜながら沸騰させないように中火で加熱していきます。
すると数分で牛乳が固形物(カード)と半透明の液体(ホエー=乳清)に分離してきますので、ザルに布巾をかぶせるなどしてしっかり濾して水(ホエー)きりします。
ホエーがぽたぽた垂れなくなったら布巾ごと軽く絞り、成型して冷蔵庫で冷やせば出来上がり、使う前日に仕込んでおくといいです。
料理の下準備ですが、レモンの皮をすりおろしてレモン汁を搾るだけ。
そしたらもうパスタを茹で始めます。
ボウルにリコッタとオリーブオイル、レモン汁を合わせパスタの茹で汁を加えて緩くのばしてソースにして、塩胡椒で味を調整します。
アルデンテに茹で上がったパスタをボウルに移して手早く混ぜ合わせ、バジリコの葉を手でちぎって散らし、皿に盛りつけます。
パルミジャーノをすりおろし、胡椒を挽きかけ、おろしたレモンの皮を散らしてバジリコの葉を飾れば出来上がり。
関連記事 - レモンが欠かせないイタリア料理
Calamaretti Crudi 蛍烏賊のクルード パセリとレモンの香り |
Bianchetti al Limone 白魚のリグーリア風 |
Pere al Forno con Zola e Miele 西洋梨のオーブン焼き ゴルゴンゾーラと蜂蜜添え |
Moscardini Grigliati al Salmoriglio イイダコのグリル サルモリッリオ添え |
いつも素敵なレシピをありがとうございます!
返信削除日本は本当にチーズの価格が高いですね。たまに海外に行くとその安さにいつも驚かされます(笑)
なので牛乳でリコッタ風チーズが作れるのはとても助かります。
チーズとパスタは自分で作れそうだしバジルはベランダのプランターに。あとはレモン!なんですが、庭のレモンの木は今年も実がなりそうになく…(^_^;
レモンは買ってきてさっそく週末に作って食べてみたいな、と思っています!
以前に胡桃のクリームパスタにコメントくださった方ですね。
削除いつもありがとうございます。
リコッタ風チーズを手作りされるなら是非多めにつくって、蜂蜜やバルサミコをたらして食べてみてください。
手作りしたという満足感も手伝ってすごく美味しいですよ。
リコッタ風チーズにハチミツやバルサミコ。
削除とってもおいしそうですね!
うーん、またワインを飲みすぎてしまいそうです(笑)
ねころんさん、昔に書いた記事なので文章とかいろいろ恥ずかしいんですが、手作りリコッタ風のレシピと、4種類のソースの食べ方を提案してますので、よかったら参考にしてください。
削除http://abebeeno.blogspot.jp/2013/02/ricotta-fatta-in-casa-4.html