2019年8月24日土曜日
Bruschetta con Tonno Sott'Olio Fatto in Casa 自家製ツナのブルスケッタ
市販のツナ缶は細かいフレークタイプばかりなので、肉厚なソリッドをざっくり崩して食べたいならツナも手作りがおすすめです。
ここ数年ツナ缶が高騰しているというニュースをよく聞きます。
欧州や中東、中国などでツナ缶の需要が伸びているためだそうですが、今まで食べてこなかった人たちが急に食べ始めると単純に需要が増えて足りなくなってしまい、原材料となるマグロなどの供給が追いつかずに価格が上昇するわけです。
ツナ缶の原料はビンチョウマグロ、キハダマグロ、カツオで、これらの不漁も重なりメーカー各社も値上げせざるをえなかったようです。
ツナ缶の高騰で代わって人気になったのがお値打ち感の出たサバ缶。
こちらもニュースで盛んに耳にしましたよね。
確かにマグロもサバも同じサバ科だし青背の魚という点も同じ。
でも、魚体が大きいマグロは赤身の部位だけを切り出して加工しますがサバは筒切りにして皮も骨も血合いも丸ごと缶詰にする、つまり風味が全然違うので、ツナは好きだけど生臭い魚は苦手なんてお子様にとってサバ缶がツナの代用品になるわけではなさそうですよ。
それにサバ缶は醤油煮や味噌煮といった惣菜というか缶つま的な製品が多く、ツナ缶とはそもそもの位置づけもちょっと違います。
ただ、ここにきてサバ缶人気にあやかろうと、オリーブオイルに漬けたツナ風の新商品も次々発売され、ひとつの市場を形成する勢いです。
そのような商品はパッケージも洋風でお洒落でお値段も高め、それなら昔からある普通のサバの水煮の缶詰を皿に開け、岩塩と黒胡椒を挽いてオリーブオイルをたらせば即席の地中海風おつまみができます。
これがまた白ワインとよく合うんですよねぇ。
さて、ツナ缶の話に戻りますが、日本では市販の缶詰製品のほとんどはフレークと呼ばれるみじん切り状にほぐした身のオイル漬け。
マヨネーズと和えてツナサンドやツナマヨおにぎりにするにはフレークタイプの方が使い勝手がいいわけですが、この食べ方がスタンダードになっているためか日本では圧倒的にフレークが支持されています。
ツナ缶はこのフレークの他に切り身の形状そのままにオイル漬けにして断面が木の切株みたいに見えるソリッドがあります。
ボスカイオーラ=木こり風という名のパスタはきのことツナが入るのがお約束なんですが、木こり風なのになぜ海のマグロなのって話ですが、断面が切株のように見えるところが木こりを連想するから。
つまりフレークタイプのツナでは木こり風にならないわけです。
別に木こり風にしなくていいという場合も、パスタにツナを入れるなら細かいフレークではなくある程度の存在感と噛み応えのあるソリッドをざっくりと崩して使いたいところ。
ソリッドを粗くほぐしたところに塩と黒胡椒を挽いてオリーブオイルをたらせばそれだけでワインのつまみにもなります。
フレークではこうはいきませんよね。
ただし、日本ではソリッドは需要がないせいかごく普通のスーパーではなかなか見かけないし、あったとしても需要がない商品は概して高価。
それならマグロが安いときに自分で作ってしまう方が安上がりです。
自家製ツナの作り方は大きく二通りあり、低温のオイルでじっくり煮るいわゆるコンフィにする方法と、今日のように低温のお湯で茹でてからオイルに漬ける方法。
どちらも美味しくできますが、シーチキンという商品名が示唆しているように、ツナとは魚臭さをなくしてクセのない風味に仕上げるもの。
コンフィは旨みの流出も少ない代わりに魚らしい風味も多少残るので、臭みのない後者の方がおすすめ。
刺身用のマグロの柵をいきなり茹でちゃうのは少々抵抗がありますが、出来上がった肉厚なかたまりはざっくりと粗く崩して、岩塩と黒胡椒をがりがり挽きかけらば、ちょっと贅沢なおつまみの出来上がり。
茹でた白いんげん豆や赤玉ねぎと合わせるのも定番です。
Ingredienti (per 2 persone)
マグロ | 500g | ||
粗塩 | 大さじ1 | ||
にんにく | 1片 | ||
玉ねぎ | 1/2個 | ||
にんじん | 1/4本 | ||
セロリ | 1/4本 | ||
レモン | 1/2個 | ||
お好みのハーブ | 数枝 | ||
白ワイン | 大さじ2 | ||
唐辛子 | 1片 | ||
ローリエ | 1枚 | ||
オリーブオイル | 大さじ4 | ||
田舎パン | 1/2本 | ||
赤玉ねぎ | 1/2個 | ||
黒胡椒 | 適量 | ||
プレッツェーモロ | 5枝 |
※分量は一応の目安なので味見しながら作ってください
Preparazione
マグロの柵は二等分か三等分に切り分け、粗塩をすり込んでペーパーで包み、ラップして冷蔵庫で一晩置いておきます。水分と一緒に魚臭さも抜けるので流水で洗い流します。
にんにくは包丁の腹で潰し、他の香味野菜はざく切りにします。
レモンは半分にカットし、レモン汁を搾ったあとの皮を使います。
深鍋に湯を沸かし、香味野菜、レモン、白ワイン、お好みのハーブなどを加えて、80℃ぐらいの温度で20分ほどマグロを茹でます。
火を止めたらそのまま鍋で粗熱をとり、マグロの水気を拭きとります。
ジップロックにマグロ、オリーブオイル、ローリエ、唐辛子を入れて、冷蔵庫に保存します。
ブルスケッタを作ります。
カンパーニュなどの田舎パンを厚めにスライスしグリルパンで焦げ目をつけます。
ツナはざっくり崩し、赤玉ねぎは薄くスライスして水にさらし、ザルにあげて水気を切り、プレッツェーモロ(イタリアンパセリ)は粗みじん切りにします。
パンにツナと玉ねぎを乗せ胡椒を挽いてパセリを散らせば出来上がり。
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