2017年4月1日土曜日

Frittata Primavera al Forno 春野菜のフリッタータ

みずみずしい旬の春野菜をスキレットで軽くソテーして、溶き卵を注ぎオーブンでじっくり焼いたイタリア風オムレツ料理フリッタータ。
華やかさはまるでないですがどこかしらに田舎っぽさを残すのを良しとするのがイタリア料理、半熟のふわとろとは真逆でしっかり火を通してずしりと焼き固めた無骨でシンプルな一皿です。

今日から4月に入っていよいよ新年度が始まりましたね。
東京では今週末あたりが見頃ということで花見を楽しみにしていた人も大勢いたかと思いますが、あいにくの冷たい雨となってしまいました。
一方で、西欧諸国(キリスト教圏)における春の一大イベントといえば復活祭=イースターですよね。
日本でもディズニーランドの季節イベントで春はイースターが定着していることから、じわじわと認知度が上がってきてますよね。
どんな祝日なのかというと、キリストが十字架にかけられて一度は死にその3日後に甦った=復活したことを祝う日なんです。
春分の日以降の最初の満月の日の次に来る日曜日がそれで、太陽と月の周期のずれにより3月22日から4月25日の間のどこかになります。
今年2017年は4月16日なのでわりと遅い方になります。

イースターといえばイースターエッグですよね。
カラフルな模様や絵柄が描かれた卵の形の小物や卵型のチョコレートが輸入雑貨店などの店頭を賑わせています。
なぜイースターに卵なのかというと、卵の殻を割ってヒナが孵る様子がキリストの復活を連想するからで、卵は復活の象徴とされています。
ちなみに復活祭はイタリア語では "Pasqua" =パスクワ。
現在はそれほど厳格ではないものの、かつては何十日も前から肉や卵や乳製品の摂取が禁じられパスクワ当日にこれらが解禁されることから、パスクワの日の食卓には肉料理(とくに仔羊)やバターたっぷりの菓子や卵料理などのご馳走がずらりと並びます。

さて、イタリアで卵料理の定番といえばフリッタータ。
フランス風のオムレツはフライパンの中で包むように折り返して真中がこんもりした半月型や木の葉型に成形し、中が半熟になるようふわとろに焼き上げてソースを添えて食べる料理。
一方、フリッタータはフランス風のオムレツとはだいぶ違って、タルト生地のないキッシュやスパニッシュオムレツに近いイメージ。
卵を溶いて具材やチーズ、牛乳などと混ぜ合わせた卵液をフライパンでじっくり焼き固めた料理で、味がついてるのでソースは添えません。
また、オムレツはひとつが一人分ですが、フリッタータはもっと大きく焼いてキッシュのように三角形に切り分けて食べます。

冷めても美味しいので、事前に作っておいてホームパーティーの前菜に加えたり、ピクニックなどのお弁当に入れてもいいですね。
桜もちょうど見頃を迎えてますし、花見弁当のおかずのひとつに添えてみてはいかがですか。

Ingredienti (per una Frittata di 20cm di Diametro)

卵(大玉)6個
にんにく1/2片
新玉ねぎ中1/2個
新じゃが中1/2個
ペンシルアスパラ1束
牛乳1/2カップ
パルミジャーノ大さじ2
オリーブオイル大さじ2
適量
黒胡椒適量

※分量は一応の目安なので味見しながら作ってください
※8インチのスキレットでちょうどいい分量です

Preparazione

にんにくは包丁の腹で潰し、玉ねぎはスライス、じゃがいもは千切りにして水にさらしておきます。
アスパラは根元の硬い部分を切り落としてピーラーで下半分の皮を剥き 3等分に切り分けます。
卵をボウルに割り入れ、空気をいっぱい含ませるようにかき混ぜて牛乳とパルミジャーノを加え、塩胡椒でしっかり下味をつけておきます。

8インチのスキレットを中火にかけプレヒートします。
煙が立ち上るようになったら水を数滴垂らしてみて、ころころと水玉ができてはじくようになれば十分にプレヒートできています。
次に油返しです、たっぷりのサラダ油を注いで内面全体に行きわたらせてからオイルポットに戻します。
これで焦げつくことはありませんので安心してください。

弱火にしてオリーブオイルをしき、にんにくはじっくり香りを出したいのですが高温のためすぐに焦げてしまうので、他の野菜も一緒に加えてさっとソテーします。
にんにくを取り出し、ボウルの卵液を注ぎ入れてよくかき混ぜます。

火を止めてスキレットカバーで蓋をして、180℃に余熱したオーブンに入れて10分ほど焼きます。
フリッタータは本来裏返して両面を焼く料理ですが、蓋をしてオーブンで焼くことで中までしっかり火が通ります。
上面にも焼き目をつけたい場合は途中でカバーを外します。

焼き上がったらカバーを外して少し冷まします。
タルトのように三角形に切り分けていただきます。

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