2018年9月30日日曜日

Insalata di Moscato e Boccotini シャインマスカットのカプレーゼ風

艶々で透明感のある翠色が美しいシャインマスカットをモッツァレッラボッコンチーニとアイコトマトとともにバジリコのソースでまとめた、カプレーゼ風のサラダ仕立て。
きらきら輝くジュエリーが宝石箱からこぼれ落ちそうな佇まいに思わずこのまま鑑賞していたくなるイタリアントリコローレの一皿です。

今年も葡萄が美味しい季節がやってきましたねぇ。
甘酸っぱくて食べて美味しいのはもちろん、小さな粒々が房になってるところが絵になるというか、フォルムが美しいんですよね。
巨峰やキャンベルのように黒く透過性のないタイプより、マスカットや甲斐路(赤く発色するマスカットです)などのように逆光だとちょっと透けて見えるような透明感のあるタイプが好み。
ワイナリーを臨む広いぶどう畑で明るい秋の日差しに透ける白ぶどう、なんともうっとりする光景じゃないですか。
最近は季節外れの春の時期に南半球産の葡萄が出回ったりしてますが、関係者の方には申し訳ないですがそんな季節に葡萄を買ったり食べたりしたいとは微塵も思いません。
葡萄といえば誰が何と言おうと今も昔も秋の味覚。
例えトマトや茄子やレタスや白菜が一年中出まわろうとも、葡萄だけはそうあって欲しくないものです。笑

世界的に見れば葡萄はフルーツよりもワインの原料としての需要の方が大きく、世界のぶどう生産量の約七割がワイン用です。
かつて日本でもワイン醸造に適したヨーロッパ種のぶどうが盛んに導入された時期もありましたが、そもそも乾燥気味の気候と石灰質の土壌を好むこれらの品種は湿度が高い日本の気候に合わずにその多くが失敗、代わってアメリカ種が定着していきました。
アメリカ種はワインづくりに向かないとされる独特の香りがあるため、日本の葡萄栽培はワイン用というよりそのまま果物として食べるための生食用が中心となっていったわけです。
まぁ、日本では日常的にワインを飲む習慣もなかったですし、お酒なら日本酒に焼酎にビールと選択肢には事欠かないですからね。
技術が進んだ現在は、アメリカ種にヨーロッパ種を接いだり交配させるなどして両者のいいとこ取りをした品種が主流。
ワイン向けの品種も生産されていますが、日本で作られる葡萄の九割は今でもフルーツ向けです。

食用の葡萄の品種ですが、昔は小粒で紫色をした種無しのデラウェアと黒いキャンベル、緑色のマスカットぐらいしかなかった気がしますが、なかでも生産量が多かったのがデラウェアで、価格も庶民的だったので昭和世代にとってはぶどう=デラウェアという感じさえありました。
しかし1970年頃センセーショナルに登場したのが大粒で甘い巨峰。
これにより市場の勢力図はたちまち一変しぶどうの代名詞はそれまでのデラウェアから完全に巨峰にとって代わり、ぶどうは高級化の時代へと舵を切っていったわけです。
日本の農業技術の粋を集めた新しい品種はさらにその後も次々と誕生し黒系ではスチューベンやピオーネ、ナガノパープル、赤系では甲斐路、ロザリオロッソ、レッドグローブ、ルビー、緑系はロザリオビアンコ、ナイアガラ、そして今日のシャインマスカットなどなど。
今では数えきれないほど多くの魅力的な品種が市場にあふれています。

苺や梨やトマトやとうもろこしがそうであるように、昨今は酸味を抑え糖度をぐっと高めたスーパースイートな品種がトレンド。
ぶどうにおいてはこれらに加え、大粒で、皮が薄く皮ごと食べられて、なおかつ種がないことが人気の条件のひとつになっています。
今日のシャインマスカットはこれらの条件をすべて満たす高級品種。
その糖度は驚きの18度から22度にも達するといいます。
イチゴの13度、桃の15度と比べてもいかに甘いかよくわかりますね。
食味だけでなく見た目も宝石の翡翠やエメラルドのような緑が美しく、売り場でもひときわ目を引くシャインマスカット。
真っ赤なアイコトマトもルビーのように輝いて、食べるよりもこのままずっと見ていたくなる宝石箱のように美しい一皿です。




Ingredienti (per 4 persone)

シャインマスカット100g
モッツァレッラボッコンチーニ100g
ミニトマト(アイコ)100g
岩塩適量
黒胡椒適量
オリーブオイル大さじ2
per il Pesto
バジリコ5枝
にんにく1/2片
松の実大さじ1/2
ひとつまみ
オリーブオイル適量
パルミジャーノ適量

※分量は一応の目安なので味見しながら作ってください

Preparazione

まずバジリコのソースを作ります。
バジリコは熱と金気が苦手なのですり鉢を使って作業します。

まずはにんにくをざく切りにして、すり鉢ですり潰します。
松の実とオリーブオイル、塩少々も加え同様にすり潰します。
バジリコの葉を手でちぎって加え作業しやすいようにオリーブオイルを加えながらさらにすり潰していきます。
パルミジャーノも加え、味を見て塩で調整します。

シャインマスカットとミニトマトは縦半分にカットします。
ボッコンチーニは製品によって大きさがまちまちなので、写真のように小粒のものはそのまま、もっと大きければ半分にカットします。
それらを合わせて皿に盛りつけ、岩塩と頃胡椒を挽きかけます。
バジリコのペストはオリーブオイルでゆるくのばしてから、スプーンですくって適当に散らしかけます。
最後にバジリコの葉を飾れば出来上がり。

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