2020年2月29日土曜日
Pasta alla Crema con Salsiccia e Piselli サルシッチャとピゼッリのパスタ クリームソース
ほっこり温まるクリームソースもそろそろ食べ納め、グリーンピースの甘みが際立つ素朴で田舎っぽい雰囲気の一皿です。
ソーセージのパスタと聞いてどんなビジュアルを思い浮かべますか。
斜めに切ったウインナーが入ったナポリタンですか。笑
まぁソーセージが入ったパスタって他にあまり浮かばないですよね。
日本では、ソーセージは大きさも太さもだいたい大人の親指ぐらいで、食感がぱりっとして薫香のある粗挽きタイプが一般的。
さっとボイルして粒マスタードをつけて食べたりしますが、その製法も食べ方もドイツ風のソーセージがお手本になったものですよね。
日本人はワインよりもビール好きが多かったのでビールに合うタイプのソーセージが好まれ、定着したと言われています。
一方、サルシッチャと呼ばれるイタリアのソーセージはドイツ風のとはだいぶ雰囲気が違います。
生ソーセージというだけあって薄い皮を透過して中身が透けて見えて、生肉と脂身が斑模様のように織り成してちょっとグロテスク。
ただし調理すればしっとりジューシーで美味、ドイツ風のような薫香はないけど、肉々しくてワイルドな味がします。
サイズも大きなものが多いので一本だけでもなかなか食べ応えがあり、トマトソースで煮込むかボッリートというポトフみたいな煮込み料理でメイン料理として食べたりします。
パスタに使う場合はごろごろ刻んだり、中身を取り出してほぐしてからフライパンで香ばしく焼き付けてソースにします。
ただ、サルシッチャをイタリア料理に使いたいって思っても、日本では生のソーセージがスーパーなどで売られているのは非常に稀。
通販で輸入品を取り寄せることもできますがかなり高くつきます。
というわけで以前はよく手作りしてました。
ソーセージといっても、腸詰めにしてあの形に成形するわけではなく、豚肉のミンチをにんにくと赤ワインと香辛料でマリネするだけ。
イタリアでは、先にも書いたようにソーセージをわざわざほぐしてから料理に使ったりしますので、中身だけあればいいわけです。
このブログでも、麦わらと干草のパスタ蕗のとうと自家製ソーセージのクリームソース、生ソーセージとハーブのブカティーニなどのパスタの具として手作りしたソーセージを使ってきました。
腸詰めにしてないので見た目はただの肉のミンチですが、生の状態ではぷんと香ばしい香りがして、調理すればしっかりソーセージの味。
これでパスタ料理のレパートリーがぐっとひろがります。
でも最近はあの形をした生ソーセージを使うことが増えてきました。
近場のスーパーで生ソーセージを扱うようになったためです。
どうやら店舗内の精肉コーナーで手作りしているようで、形や大きさがまちまちだし値段もそこそこ手頃です。
産直品等でよくある余計なハーブや香辛料が入ったものではないため、使い勝手がいいし味もわりと本格的。
サルシッチャ使いたいってなっても一晩かけて仕込んで料理に使うのが次の日ではまた今度でいいかってなりがちですが、買ったらすぐ使えるのがいいですね。
このブログでも、直近はここで調達した腸詰めの生ソーセージを使ったソーセージと白いんげん豆の煮込み、ソーセージのグリル乾燥そら豆のピュレ添えを載せています。
さて、この時期は冬らしいものと春らしいものを同じ皿に盛ることで、季節の変わり目を表現するのがおもてなしの基本。
ソースがとろりとして身体が温まるクリームソースはそろそろ食べ納めなので、冬の名残りのソースに彩りも春らしいグリーンピースを加えてこの時期らしい季節感を出します。
春らしいといっても実際は露地もののグリーンピースの旬はまだ先で、ゴールデンウィークあたりの陽春の頃が美味しい時期。
それなら無理にハウスものなどを使うより冷凍品がおすすめです。
冷凍のグリーンピースというとミックスベジタブルのイメージがあってぱさぱさして美味しくないと思ってる方も多いと思いますが、いちばん美味しい時期のものを美味しいまま閉じ込めてるわけだし、冷凍技術が昔より飛躍的に向上していて、甘くてみずみずしいです。
仕上がりは農家風というか、素朴で田舎っぽい雰囲気。
洗練されたパルミジャーノよりペコリーノのような垢抜けない雰囲気のチーズをたっぷり削っていただきます。
Ingredienti (per 2 persone)
リングイーネ(生パスタ) | 260g | ||
生ソーセージ | 1本 | ||
グリーンピース(冷凍) | 120g | ||
生クリーム | 300g | ||
牛乳 | 300g | ||
バター | 20g | ||
ペコリーノ | 適量 | ||
塩 | 適量 | ||
黒胡椒 | 適量 |
※分量は一応の目安なので味見しながら作ってください
Preparazione
生ソーセージはひと口大に切り分けます。鉄のフライパンを油をしかずに中火にかけ、ソーセージを木べらなどで押し付けるようにして香ばしく焼き付けます。
別のフライパンを中火にかけてバターを溶かし、グリーンピースを軽く炒め、ソーセージ、生クリーム、牛乳を加え、ふつふつしてきたら弱火にして塩胡椒で味を調整します。
茹で上げた生パスタをフライパンに加えてクリームソースを絡め、火を止めて削ったペコリーノを加えて混ぜ合わせます。
皿に盛って黒胡椒を挽き、ペコリーノを削りかければ出来上がり。
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