2019年5月18日土曜日
Fiori di Zucca Fritti in Pastella 花ズッキーニのフリット
最初に咲くのは決まって幼果がついていない雄花、ベランダで収穫したシーズン最初の一番花はやはり定番料理で味わいたいですね。
ズッキーニの苗を買ってきてベランダで育てています。
ズッキーニの栽培は今年が初めてで、他にも種から育てているルッコラセルバチカも今年からです。
毎年育ててるのがバジリコ、プレッツェーモロ(イタリアンパセリ)、セージ、オレガノなどで、バジリコとプレッツェーモロは一年草なので毎年春に新しく苗を買ってきて植え付け、多年草のセージとオレガノは冬を越したらそのまま放置しておけば新芽が出てきます。
セージはGW頃に紫色の花が咲きますが今は最盛期を過ぎたところ。
代わってもうちょっとするとオレガノが可憐な白い花を咲かせるので、ドライフラワーにして料理に使います。
通年咲くエディブルフラワーとしてはビオラも何色かあります。
花が咲いたり新芽が出たりに加えて種類も増えたのでベランダがとても賑やかになってきました。
でも、これだけたくさんあると日々の世話もそこそこ大変です。
一度にどれぐらい水をやればいいか、肥料はいつ頃どれぐらい施すか、季節ごとにベランダのどこに置くのがいいか、害虫駆除や病気対策など毎年育ててるものはだいたい要領を得ていますが、新顔さんに関してはあれこれ調べて実践しながら覚えていくしかありません。
ルッコラセルバチカなんて発芽も遅いし成長するのもめっちゃ遅くて、本当にこのままで大丈夫なのかとやきもきしたり何度も調べたり。笑
ズッキーニの場合は実を育てるのが本来の楽しみ方なんでしょうけど、それならスーパーで買ってきても高価なものでもないし事足りるので、わざわざ家庭菜園で作る必要性がありません。
自家栽培の目的は入手が困難な花ズッキーニを収穫すること。
つまりエディブルフラワーとして栽培しています。
ズッキーニの花には雄花と雌花があり、花自体の見た目はほとんど同じですが雌花は花の根元に幼果=ベビーズッキーニがついています。
見た目が可愛いのでどちらかというと雌花の方が人気があります。
苗を購入する時点でもう蕾が結構ついていたりして楽しみなんですが、実は最初のうちは雄花しか咲かないんです。
ズッキーニの花は朝のうちの短い時間しか咲きません。
前日に蕾が大きく膨らんで花の色がしっかり見えるようになっていたらその蕾は翌朝のまだ暗い明け方3時とかにひっそりと開花します。
そして日が昇るとまもなく萎んでしまうのですが、実をつけるためにはその短い時間帯に確実に受粉する必要があります。
せっかく根元に幼果を準備してるわけなので、雌花を咲かせたら確実に受粉して実を成らせたい、つまり雌花のムダ打ちは避けたいわけです。
そのため最初の頃は雄花で蜂などの虫を寄せておき、満を持して雌花を咲かせるというのが雄花が先に咲く理由だそうですよ。
実を成長させるには栄養が取られますので、良い環境にしっかり定植し株もある程度大きく育ってようやく雌花が咲くようになります。
早く雌花が見たいので今から楽しみです。
さて、日本では食材としてはまだめずらしい花ズッキーニも、西欧では古くから初夏の風物詩として食卓に上ってきました。
定番なのが今日のようにリコッタやモッツァレッラを詰めて油で揚げたフリットで、チーズのほかにもお米やミートソースなど花の中に何かを詰めて揚げたりオーブンで焼いたりするのが人気。
ほかではパスタやピッツァ、フリッタータなどもおなじみです。
淡白でほんのり苦味のある花びらは油と相性がよく、フリットにすると食感もさくさくしてチーズのとろり感や塩気とのバランスもいい。
なにより見た目の彩りが華やかで初夏の一皿にぴったりです。
Ingredienti (per 2 persone)
花ズッキーニ | 8本 | ||
リコッタ(またはモッツァレッラ) | 100g | ||
アンチョビ | 2尾 | ||
岩塩 | 適量 | ||
黒胡椒 | 適量 | ||
小麦粉 | 適量 | ||
ベーキングパウダー | 少量 | ||
氷水 | 適量 | ||
サラダオイル | 適量 |
※分量は一応の目安なので味見しながら作ってください
Preparazione
朝に収穫したズッキーニの花の雄しべを取り除き、ボウルに水を張って軽くゆすぐようにして洗い、水気を拭きとります。すぐに調理しない場合はビニール袋に入れて野菜室で保存します。
リコッタ(モッツァレッラでもいいですが熱で溶けないリコッタの方が扱い易い)と細かく刻んだアンチョビを混ぜてリピエノを作ります。
ズッキーニの花びらを拡げて(ふっと息をふきかけるとやりやすい)、ティースプーンでリピエノをすくって中に詰めます。
あまりたくさんは詰めない方がいいのと、詰めたら手の平で軽く握って先端を捻じり、揚げるときに中身が漏れ出さないようにします。
小麦粉にごく少量のベーキングパウダーを混ぜ、ボウルに氷水とともに入れて軽くかき混ぜて、ゆるめの衣を作ります。
粉と水とが完全に混ざりきらなくても大丈夫です。
リピエノを詰めた花ズッキーニに軽く小麦粉をふり、余分な粉をはたいてから衣にくぐらせ、190℃に熱した油でからっと揚げます。
モッツァレッラの場合はチーズが溶けるのでより高温で30秒。
リコッタは溶けないものの軟らかくはなるので長くても1分が目安。
油を切って皿に盛り、岩塩と黒胡椒を挽きかければ出来上がり。
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