2018年8月12日日曜日

Frittata Estate 夏のフリッタータ

チーズをたっぷり混ぜた溶き卵に素揚げした茄子とズッキーニを加え、スキレットで焼いてレモンを搾っていただく夏のフリッタータ。
厚焼き卵のようにずっしり大きく焼くのと違い、小さいポーションではたっぷりのオイルで揚げ焼きのようにちりちりに焼き上げます。

今年は梅雨明けがやたら早かったのと連日のように猛暑が続いたせいで夏がずいぶん長く感じますよね。
折からの暑さでキャベツやレタスなどの葉もの野菜はダメージを受けて値段がかなり高騰していますが、もとより夏が旬のトマトやキュウリ、ナスなんかはまずまず安定供給されています。
もちろんいくら夏野菜とはいえ命ある植物なので真夏の炎天下や猛暑が大好きということはなく、適度に気温が高くて太陽光をしっかり浴び、たまに雨も降るぐらいがちょうどいいんですね。
今年はちょうどいいとはいかないようですが、こまめに散水するとか、遮光したりファンで送風するなど生産者の努力で帳尻を合わせて元気な夏野菜として出荷してくれているんですね。

そんなわけで今年はほんと夏野菜をたくさん食べました。
いちばんよく食べたのが例年よりも値段が安かったトマトですかねぇ。
今年は春からトマト栽培に適した気候が続いたせいで実付きが良すぎて5月頃には早くも値崩れが始まってました。
それを箱で買ってきては氷水にどぶ漬けし、まずは冷やしトマトにして何個もかぶりつきました。
そのままでも、塩でも、マヨネーズでも、お好きにどうぞって感じ。
これってなかなかの贅沢ですよねぇ。
お次の贅沢はフレッシュトマトをたっぷり使った冷製パスタ
パスタが見えないぐらいたっぷりのトマトを乗せていただきます。
ブログではケイパーが入るパンテッレリア風というのを載せましたが、他にもシンプルにトマトとバジリコや、トマトと乾燥オレガノなんかも超絶美味しくて、どれを載せようか迷ってしまうぐらいでしたよ。

茄子もたくさん食べましたねぇ。
昔はナスといえばごく普通のタイプか博多長ナス、あとは大きな米ナスぐらいしか一般的に流通してなかったもんですが、今では全国いろんな品種が店頭を賑わせてますよねぇ。
そして今年はそれらが例年より求めやすい価格だったので、大阪泉州の水茄子やまん丸の京都の加茂茄子、他にも皮色が緑や白などカラフルな品種がたくさんあり、あれこれ食べてみました。
大好きな茄子料理は香ばしい焼き茄子や甘酸っぱくてちょっとピリ辛の揚げびたし、あとは天ぷら。
イタリア料理では焼き茄子のペーストのパスタ素揚げして甘酸っぱくマリネしたものをブログにも載せましたが、ほかにも定番ですが茄子とトマトのノルマ風パスタカポナータなどは毎年作る一品です。

さて、夏野菜が美味しい季節はまだまだ続くので定番料理が一巡したら次はちょっと目先を変えてみたいですね。
そこで卵料理のフリッタータというのはどうでしょう。
卵料理というのはとくに季節を選ばないんですが、しいて言うなら春。
もしくは乳製品と相性がいいので秋や冬のイメージで、夏だとちょっと暑苦しい感じもしますよね。
でも今日のフリッタータはちょっと夏仕様。
通常は大きなフライパンで厚焼き卵のようにずっしり焼いて、キッシュのように三角形に切り分けて食べる作り置きの大皿料理。
でも今日のはスキレットに流し込んで小さいポーションで焼き、仕上げにチーズを削ってバルサミコ酢をたらしかけ、添えたレモンを搾りかけていただきます。

たっぷりのオリーブオイルで揚げ焼きのように薄くちりちりに焼くと、むっちりした卵感とは違って、よく焼けたお好み焼きの端っこのように暑苦しくない軽い食感が楽しめますよ。

Ingredienti (per una Frittata di 20cm di Diametro)

卵(大玉)2個
にんにく1片
ナス1本
ズッキーニ1/3本
パルミジャーノ適量
オリーブオイル適量
プレッツェーモロ5枝
バルサミコ酢少々
レモン1/4個
適量
黒胡椒適量
素揚げ用サラダ油適量

※分量は一応の目安なので味見しながら作ってください

Preparazione

にんにくは包丁の腹で潰します。
ナスとズッキーニは5mmほどの厚さにスライスし半月に切ります。
深さのあるフライパンを火にかけてサラダ油を熱し、ナスとズッキーニをかりっと素揚げにします。

ボウルに卵を割り入れ空気を含ませるようにかき混ぜ、パルミジャーノを加えて塩胡椒でしっかり下味をつけてます。
素揚げしたナスとズッキーニをボウルに加えて馴染ませます。

8インチのスキレットを中火にかけプレヒートします。
煙が立ち上るようになったら水を数滴垂らしてみて、ころころと水玉ができてはじくようになれば十分プレヒートできているので、たっぷりのサラダ油を注いで内面全体に行きわたらせオイルポットに戻します。

弱火にしてたっぷりめのオリーブオイルを注ぎ、潰したにんにくを加え香りが立ったら取り出します。
ボウルの卵液をスキレットに注ぎ入れ、まとめるようにさっとかき混ぜ揚げ焼きの要領でしっかり火を入れていきます。
下側が焼けたら裏返して両面を焼いてもいいですが、今日は裏返さずにオーブンに5分ほど入れて上面を焼き上げました。

皿に盛って黒胡椒を挽きかけ、バルサミコ酢を少量たらしかけます。
パルミジャーノを板状に削り、プレッツェーモロ(イタリアンパセリ)の粗みじん切りを散らします。
真ん中にカットレモンを添えれば出来上がり。

関連記事 - 夏野菜の前菜料理

Friggitelli Ammollicati in Padella
ししとうのアモリカーティ
Insalata di Pesca Bianca con Burrata
桃とバジリコの前菜 ブッラータ添え
Peperonata 焼きパプリカのマリネ
ペペロナータ
Caponata alla Siciliana
夏のシチリアの定番 茄子の冷製カポナータ


0 件のコメント:

コメントを投稿