2019年2月16日土曜日
Sformato del Contadino 新じゃがとほうれん草の田舎風スフォルマート
冷めても美味しいのでお弁当に詰めて花見やピクニックに出かけるのもおすすめ、アウトドアで春風に吹かれて飲むワインはまた格別です。
今週は関東では寒の戻りが続き底冷えのする一週間でしたね。
春が待ち遠しいですが、そういえば今年は節分から立春の日にかけてがやたら暖かかったのを記憶されてる方も多いかと思います。
北陸では観測史上最も早い春一番が吹いたり、関東でも四月上旬並みの20℃に近い気温まで上昇し半袖姿も散見されたほどです。
この春一番というのは、立春から春分の間にかけてその年に初めて吹く風速10m以上の南寄りの暖かく強い風のこと。
仮に立春より前に吹いても春一番とは呼ばれないため、立春に吹くのが最も早いということになります。
これまで最も早かったのが昭和63年に関東で観測された2月5日。
その翌春はもう平成ですので昭和としては最後の春だったことになり、何の因果かそれを平成最後の春が塗り替えたわけです。
春一番は、日本海を東へと進む移動性低気圧に向かって南の高気圧から暖かい空気が流れ込むことにより起こる現象。
この低気圧が東に抜けると、いわゆる西高東低の気圧配置となるため、春一番の翌日は一転してぐっと冷え込むことが多くなります。
今年の立春は日中ぽかぽか陽気だったにもかかわらず、その日のうちに低気圧が東へと抜け、夜には気温がぐっと下がるという寒暖差の大きい一日となりました。
油断してると風邪をひきやすいのもこの時期ならでは。
テレビの天気予報では昼間の最高気温ばかりに着目して服装の話などをしてますが、仕事で帰りが遅い方などは日中よりもむしろ帰宅時間帯や朝晩の最低気温の方が重要。
時間帯ごとの気温もよくチェックしてからお出かけくださいね。
さて、気候が一進一退のこの時期はせめて日々の献立だけでも春らしく装って春気分を味わいたいですね。
春を感じる献立にもいろいろありますが、卵料理もそのひとつ。
オムレツや卵焼き、卵とじなどいずれも見た目がふわふわしてますし、パステル調の淡い黄色も春をイメージさせてくれます。
もちろんイメージだけではなく、春は卵の旬でもあります。
理由は、野生の状態で鶏が卵を産むのが春だから。
春の卵は他の季節のものより味も良く栄養価も高いそうですよ。
さらには、西洋の春の一大イベント復活祭=イースターではキリストの復活の象徴とされる卵が欠かせません。
イタリアでは子羊料理や卵料理でお祝いするのが通例となっています。
イタリアの卵料理というと厚焼き卵みたいなフリッタータや、アスパラなどに目玉焼きを乗せたビスマルク風、パスタではカルボナーラなどが思い浮かびますが、今日のスフォルマートも卵料理のひとつ。
北イタリアはピエモンテ州の郷土料理です
スフォルマートとは、細かくした具材を卵やベシャメルソースと混ぜて型に入れて焼き固めた料理のこと。
とくに決まったレシピがあるわけでもないし、使う型も大小さまざまでお決まりの形というものがありません。
だからなのか、スフォルマートという名前は直訳すると形が無いという意味で、他にも原型をとどめないぐらいに具材を細かくするからとか、生地がピュレ状で形がなく焼いて固めるからだとか、スフォルマートの語源については今ひとつ定かではありません。
今日のはちょっと大きめのキャセロールでしっかり焼き固めたタイプ。
粗熱をとってから型から外し、切り分けて食べます。
フリッタータもそうですが、焼きたて熱々を食べる必要はなく冷めても美味しいので、お弁当箱に詰めやすい形に切り分けてピクニックなどに出かけるのもおすすめ。
アウトドアにはまだ少し肌寒いのでワインで身体を温めて。
Ingredienti (per 2 persone)
ほうれん草 | 1/2束 | ||
新じゃが | 中2個 | ||
卵 | 1個 | ||
パルミジャーノ | 30g | ||
バター | 10g | ||
パン粉 | 大さじ2 | ||
塩 | 適量 | ||
黒胡椒 | 適量 | ||
per la besciamella | |||
薄力粉 | 30g | ||
バター | 30g | ||
牛乳 | 300ml | ||
塩胡椒 | 少々 | ||
ナツメグ | 少々 | ||
ローリエ | 1枚 |
※分量は一応の目安なので味見しながら作ってください
Preparazione
まずはホワイトソース(ベシャメッラ)を作ります。深鍋を弱火にかけてバターを溶かしてふつふつさせ、小麦粉をふるいにかけて加え焦がさないよう木べらでかき混ぜます。
牛乳を少しづつ加えながらダマにならないようかき混ぜていき、好みの緩さになったらローリエ、ナツメグ、塩を加えて味を調えます。
ほうれん草を茹でて水気を絞りざく切りにします。
じゃがいもは皮ごと茹でてから皮を剥き、さいの目にカットします。
卵をボウルに割り入れて溶き、パルミジャーノは削っておきます。
ベシャメルソースにほうれん草、卵、じゃがいも、チーズを加えてよく混ぜ合わせ、塩胡椒で味を調整します。
キャセロールにバターを塗りパン粉を敷き詰めて生地を流し込みます。
180℃に余熱したオーブンで10分ほど焼けば出来上がり。
型から外して切り分けていただきます。
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