2016年12月24日土曜日

Filetto di Manzo Scottato con la Mollica 牛フィレ肉のたたき シチリア風ソース

肉本来の風味がしっとり薫るカルネロッサ=赤身の牛フィレ肉の周囲を強火で焼きつけ、噛みごたえのある厚さに切り分けた豪快なイタリア風牛のたたき。
中は血が滴ったりしない火の通った状態でかつピンク色、ぴりっと辛いノンフィルターのオリーブオイルに香草パン粉やすりおろしたレモンの皮の香りのソースでいただきます。

2016年12月17日土曜日

Malfatti agli Spinaci con Burro e Salvia ほうれん草とリコッタのニョッキ マルファッティ

茹でてペースト状にしたほうれん草とリコッタを小麦粉や卵でつないでニョッキのように丸めた、北イタリアはミラノが州都のロンバルディア州の郷土料理マルファッティ。
ふんわりと茹でてからセージの香りを移したバターのソースを絡めて、仕上げにグラナパダーノをたっぷり削りかけていただきます。

2016年12月10日土曜日

Fonduta alla Valdostana 冬山の郷土料理フォンドゥータ ヴァルドスタ風

フォンティーナチーズをバターや牛乳とともにじっくり温めて溶かし、チーズフォンデュのようにソースにクロスティーニをひたしていただく冬山の素朴な家庭料理フォンドゥータ。
アルプス山脈伝いにフランスやスイスと国境を接するイタリア最北西端ヴァッレダオスタやピエモンテ地方の伝統料理です。

2016年12月3日土曜日

Tagliatelle alla Crema con Canestrelli e Radicchio 小柱とラディッキオのクリームソース タリアテッレ

帆立を小粒にしたようなぷりぷりの小柱にほんのり苦みのある季節野菜ラディッキオを合わせた、ちょっと冬のヴェネチアの香り漂うクリームソースのパスタ。
江戸前天丼のかき揚げに欠かせない小柱も今やちょっとした高級食材、その小柱を帆立に見立ててたっぷり使った冬のスペシャリテです。

2016年11月26日土曜日

Crostini con Baccala Mantecato バッカラマンテカートのクロスティーニ

茹でて身をほぐした塩鱈の切身にオリーブオイルを少しづつ加えながらペースト状に練り上げたヴェネチアの郷土料理バッカラマンテカート。
本来はストッカフィッソという干し鱈を水で戻して作られる立飲み屋の定番おつまみ、ソアーヴェのお供に鉄板すぎる一品です。

2016年11月19日土曜日

Pappardelle al Ragu di Funghi Misti 三種のきのこのラグー パッパルデッレ

ざくざく刻んで丼に山盛り二杯ほどにもなった三種のきのこを真っ黒になるまでソフリットして、ワインや香味野菜とともにじっくり煮込んだきのこづくしのラグーのパスタ。
肉なんて入っていないのにまるでミートソースのような味にびっくり、芳醇なきのこがこれでもかと薫る晩秋のスペシャリテです。

2016年11月12日土曜日

Trippa Gratinata al Forno トリッパのグラタン仕立て

硬くなった(なってなくてもいいです)パンをちぎってテッラコッタに敷いてトリッパの煮込みを注ぎ、チーズやパン粉を乗っけてオーブンで焼いたトリッパのグラタン仕立て。
仕込みが大変過ぎてついたくさん作ってしまいがちなトリッパですが、残りものにもうひと手間加えれば翌日も美味しくワインが飲めます。

2016年11月6日日曜日

Pizzoccheri alla valtellinese 蕎麦粉のパスタ ピッツォッケリ バターとチーズのソース

蕎麦粉を主体に小麦粉や卵を加えて手打ちしたパスタを、じゃがいもとキャベツと一緒に茹でてバターとチーズのソースで和えた、ソバの産地ヴァルテッリーナ地方の素朴な郷土料理ピッツォッケリ。
さらに今日はこれにオーブンで焼き目をつけ、仕上げに溶かしバターをじゅっとまわしかけた晩秋のスペシャリテです。

2016年10月30日日曜日

Spaghetti all'Amatriciana 復興のシンボル スパゲッティアマトリチャーナ

8月24日に発生したイタリア中部地震から早や 2ヶ月が経ちましたが、この間に世界中で最も食べられたパスタは間違いなくアマトリチャーナではないでしょうか。
これはアマトリチャーナの売上を義援金にしようという運動に世界中が賛同したからですが、それだけこの素朴なパスタが人々に愛されてきた証でもあります。

2016年10月22日土曜日

Latterini Fritti in Carpione ワカサギのカルピオーネ

奥日光中禅寺湖産の釣りもののワカサギをフリットにして、香味野菜とともに甘酢に漬けた北イタリアは湖水地方の郷土料理カルピオーネ。
揚げたてのフリットにはレモンを搾ってまず一品、さらに南蛮漬け風に少し味を馴染ませたいカルピオーネも熱々の甘酢にじゅっと潜らせればすぐにワインのつまみになりますよ。

2016年10月15日土曜日

Crema di Zucca かぼちゃのクレーマ

かぼちゃやじゃがいもを香味野菜のブロードでことこと煮込んで、ややとろみのあるスープ状に仕立てたかぼちゃのクレーマ。
秋も深まってきて肌寒くなってくると食べたくなる、ほっこりした味の秋冬の家庭料理の定番です。

2016年10月8日土曜日

Sarde Marinate con Salsa Ravigote 鰯のマリネ ラヴィゴットソース添え

とろとろに脂が乗った旬のイワシをマリネにして、ちょっとフレンチの香り漂うラヴィゴットソースを添えた秋のアンティパスト。
イワシの脂っこさをソースの酸味や辛味がうまく中和してくれるので、青魚にしては上品な味に仕上がっています。

2016年10月2日日曜日

Focaccia Pugliese じゃがいもとセモリナ粉のフォカッチャ プーリア風

硬質小麦のセモリナ粉の生地にじゃがいもを練り込んで、ミニトマトやオリーブ、ケイパー、玉ねぎなどの具材をサンドしてオーブンで焼いたプーリア風のフォカッチャ。
いわゆる惣菜パンなので小腹がすいたときのおやつに、またアンチョビの適度な塩気で前菜やワインのつまみにもなる一品です。

2016年9月24日土曜日

Gnocchi di Castagne al Burro e Salvia 栗のニョッキ バターとセージのソース

香ばしくローストした栗を粗漉しして生地に練り込み、棒状にのばして切り分けただけの素朴な自家製栗のニョッキ。
セージの香りを移したバターにフォンティーナチーズを溶かし込んだ、北イタリアらしい芳醇なソースでいただく秋のスペシャリテです。

2016年9月17日土曜日

Insalata di Tonnetto Scottato 戻り鰹のたたき サラダ仕立て

秋になってしっとりと脂が乗ってきた戻り鰹の腹身を銀皮をつけたまま香ばしく炙って、サラダ仕立てでいただく秋らしい前菜料理。
黒潮に乗って北上し餌の豊富な金華山沖でひと夏を過ごしたカツオは、春とは別物のようにまるまると太り二度目の旬を迎えます。

2016年9月10日土曜日

Pasta con Crema di Melanzane e Basilico 秋茄子とバジリコのパスタ クリームソース

素揚げした茄子とかりかりに炒ったハムをバターやチーズと生クリームでソースに仕立てた、秋茄子とバジリコのクリームソースのパスタ。
クリームソースに茄子やバジリコというのはやや意外感もありますが、残暑と秋が交互にやってくるこの時期らしい一皿に仕上がりました。

2016年9月3日土曜日

Bucatini con Erbe e Salsiccia Fatta in Casa 生ソーセージとハーブのブカティーニ

セージやローズマリーなどをかりかりにソフリットして、香りを移したオイルと白ワインで自家製ソーセージを煮含めた、ちょっと田舎っぽい雰囲気のパスタ料理。
蒸し暑い夏の間はあれですが、少し涼しくなってくると香辛料のきいたこんな肉々しいソースのパスタが食べたくなりますね。

2016年8月27日土曜日

Spaghetti alla Crudaiora ミニトマトとバジリコの冷製スパゲッティ

フォークの背で潰したミニトマトと果汁、オリーブオイル、バジリコを攪拌したものがソース、これをきんきんに冷やして茹でた熱々のパスタと和えた、冷製といってもちょっと生ぬるいパスタ料理。
暑さ寒さも彼岸までといいますが、残暑のなかにも微かに秋の気配漂う今の季節にテラスで風に吹かれて食べれば立派に涼を感じる一皿です。

2016年8月20日土曜日

Carpaccio di Pesce Azzurro 夏鯵のカルパッチョ

近海でたくさん獲れるのにイタリアでは煮ても焼いても美味しくない魚として人気がないアジ、刺身やマリネでとびきり美味しいのにもったいない話ですよね。
青魚にしては淡白で身に歯ごたえがある鯵は、削ぎ切りにしてオイルをまわすカルパッチョで持ち味が活きます。

2016年8月13日土曜日

Pasta alla Norma 茄子とトマトとリコッタが奏でるノルマ風スパゲッティ

香ばしく素揚げした茄子がアリアなら真赤に熟したトマトやバジリコにオリーブオイルの香りがアンサンブル、素材が調和したパスタの傑作はオペラの名作ノルマの名に相応しい逸品です。
仕上げに散らす塩気の強いリコッタもこのパスタには欠かせない要素、これでぐっとシチリアっぽい雰囲気になります。

2016年8月7日日曜日

Tagliata all'Aceto Balsamico 牛もも肉のタリアータ バルサミコソース

雑味がなく肉本来の風味が薫るアンガス種の赤身肉をレアに焼き上げ、ルコラの上にどさっと盛って煮詰めたバルサミコソースをまわしかけたオーソドックスなタリアータ。
下味をつけずにふっくらと焼いて後塩で味を決め、たっぷりのオリーブオイルでジューシーに仕上げるのがフィレンツェ風です。

2016年7月30日土曜日

Pasta al Ragu di Spigola e Zuccine 夏スズキとズッキーニのラグーのパスタ

スズキを捌いて柵取りしたあとの骨や皮目についている身をスプーンで削ぎ取り、丼一杯ほどとれたすき身を白ワインと骨でとったブロードで煮込んだスズキとズッキーニのラグーのパスタ。
アドリア海あたりの魚介スープを思わせる旨みの強いソースは日本人も大好きな味、これをしっとりとパスタに吸わせた結構贅沢な一皿です。

2016年7月23日土曜日

Carpaccio di Spigola agli Agrumi 夏スズキのカルパッチョ オレンジとケイパーのソース

夏を彩る白身の魚といえば梅雨どきが旬のイサキにサーフのプリンセス シロギスにマゴチに穴子、川魚ならウナギに鮎といったところですが、刺身やカルパッチョにするならやはりスズキですよねぇ。
稚鮎などの餌を追って河川にも入ってくるスズキは微かに川魚のような香りがあるため、ちょっとハーブをきかせたり柑橘系のソースを添えるのが定番です。

2016年7月16日土曜日

Melanzane a Barchetta 茄子のバルケッタ

夏の太陽をいっぱい浴びたみずみずしい旬の茄子をボートに見立てて、中身を詰めてオーブンで焼いた茄子のバルケッタ。
塩気のきいたケイパーとオリーブがアクセントになってワインのつまみにぴったり、冷蔵庫で冷たく冷やしても美味しい南イタリア食材ばかりで作る太陽の恵みの一皿です。

2016年7月9日土曜日

Sarde Marinate alla Siciliana 入梅鰯のマリネ シチリア風

春先に良質の餌をたっぷり食べてとろとろに脂の乗った極上の入梅鰯をさっぱりとマリネにして、モリーカ(香草パン粉)と砕いたピスタチオを散らした、一見してシチリア料理だとわかる一皿。
包丁が白くなるほど脂の乗った初夏のイワシも、このかりかりした食感のトッピングでわりとさっぱり食べられます。

2016年7月3日日曜日

Spaghetti alla Sorrentina トマトとバジリコとモッツァレッラのスパゲッティ ソレント風

真っ赤に熟したトマト、深緑のバジリコ、清楚な白のモッツァレッラ...
夏の地中海料理を象徴するかのようなイタリアントリコローレが眩しいソレント風という名のパスタ料理。
ニョッキが有名なんですが、こんなこてこての南イタリアっぽいソースならもちもちのニョッキよりもぱつんと歯切れのいい乾燥スパゲッティの方が断然好みです。

2016年6月25日土曜日

Arancine Palermitane alla Carne ラグーとチーズのアランチーニ パレルモ風

サフランのリゾットに肉のラグーとチーズを詰めて、パレルモ風に丸く成形してオイルでかりっと揚げたシチリア名物アランチーニ。
具材のミートソースはシチリアではグリーンピースが入るのがお約束、冷めても美味しいので昼飲みのつまみや小腹がすいたときのおやつにもぴったりです。

2016年6月18日土曜日

Spaghetti al Ragu di Polpo 蛸のラグーのスパゲッティ

タコをミンチにして白ワインやセロリのソフリット、ケイパーなんかと一緒に煮込んだ、南イタリアっぽい雰囲気がむんむん漂うタコのラグーのスパゲッティ。
パッケリなんかも合いそうですが、仕上げのモリーカ(香草パン粉)が旨すぎるので、いつももりもり食べられるスパゲッティそれも大盛りで作っちゃうやつです。笑

2016年6月11日土曜日

Gamberi Crudi al Basilico ボタン海老のクルード バジリコのソース

春から初夏にかけて日本海で揚がるボタン海老を殻ごと背開きにして、バジリコをすり潰したピュレをソースに添えた刺身料理クルード。
ボタンエビの濃厚な甘みとバジリコのスパイシーな香りの相性は抜群、身を食べたあとの頭や殻もフリットにすれば一皿で二度楽しめます。

2016年6月4日土曜日

Spaghetti alla Ricotta, Limone e Basilico リコッタとレモンとバジリコのパスタ

リコッタチーズをレモン汁とパスタの茹で汁でのばしてソースにして、バジリコとレモンの皮の香りを添えた爽やかな味わいのパスタ。
主に南イタリアで生産されるフレッシュチーズは北の濃厚なチーズとは違ってヨーグルトみたいにさっぱり、レモンゼストの香りとも相まって初夏の陽気が似合う一皿になりました。

2016年5月29日日曜日

Muscoli Ripieni alla spezzina ラ スペツィア風 ムール貝のリピエーニ

旬を迎えたムール貝に詰物を詰めて、貝殻が開かないよう糸でぐるぐる巻いてトマトのパッサータで煮込んだムール貝のリピエーニ。
貝や詰物から旨みが溶け出たソースも残らずパンで拭って食べたくなるリグーリア州はラ スペツィア地方の郷土料理です。

2016年5月21日土曜日

Pasta al Tonno Fresco con Capperi e Pomodorini 近海マグロとケイパーのパスタ

一年中あるため旬がわかりづらいマグロ、本来なら脂の乗る真冬が美味ですが、日本近海に一斉に回遊してくる今の時期もさっぱりとした味の生マグロのシーズン。
地中海のマグロもこの季節限定の初夏の味、主な産地のシチリアでは豪快にグリルしたステーキやパスタなどで短い旬を味わいます。

2016年5月15日日曜日

Pizzette ai Bianchetti 釜揚げしらすのピッツェッテ

発酵させたピザ生地を手のひらほどのサイズに成形して、旬のしらすとモッツァレッラをこんもり乗せて焼き上げたしらすのピッツェッテ。
調味料はオリーブオイルだけ、釜揚げしらすとチーズの塩気がワインのつまみにも小腹がすいたときのおやつにもちょうどいいんです。

2016年5月7日土曜日

Asparagi Selvatici in Padella 山菜風アスパラのインパデッラ

山菜採りの季節にちなんで、野生のアスパラセルバティコにも似た細いペンシルアスパラをソテーしただけの、ちょっと洒落で作った一皿。
里山に自生する山菜は今頃がシーズン、イタリアでもこの時期は野生のアスパラを採ってきてパスタやオムレツなどで味わいます。

2016年5月1日日曜日

Risi e Bisi ヴェネト風グリーンピースのリゾット

熱々のブロードを注ぎ足しながら米とグリーンピースをことこと炊いた米どころヴェネト州の春の定番リゾット "リージ エ ビージ"。
精進料理の豆ご飯みたいですがバターとチーズが香ってとびきり旨い、グリーンピースの短い旬を味わう伝統的な一皿です。

2016年4月23日土曜日

Calamaretti Crudi 蛍烏賊のクルード パセリとレモンの香り

シーズンも終盤に差し掛かってきてそろそろ高揚感も薄れてきた感じのホタルイカですが、こんな生鮮ものが手に入ったら話は別です。
ぱつんとした歯ごたえと濃厚なわたの旨みは小さいながらも新鮮なイカの刺身ならでは、サルサヴェルデと削ったレモンの皮の香りで今の季節らしく爽やかに仕立てました。

2016年4月16日土曜日

Orecchiette con Vongole e Broccoli 春浅蜊とブロッコリーのオレキエッテ

ブロッコリーをくたくたに煮崩してソースにした、見た目は野暮ったいけど食べると抜群に旨い、小麦と野菜とオリーブオイルの故郷プーリア地方の定番パスタ。
今日はここに大粒の春アサリがごろごろ入ったスペシャリタ、パスタの窪みにたまったオイルも食欲をそそる海と大地の恵みの一皿です。

2016年4月9日土曜日

Coratella in Umido ローマ風 豚のもつ煮込みコラテッラ

豚の胃袋を香味野菜のソフリットやワインヴィネガーで炒め煮にした、ちょっと酸味のきいたイタリア中部伝統のもつ料理コラテッラ。
イタリア料理はパスタにピッツァに魚介類というイメージもありますが本来はやはり肉、とりわけ内臓料理のバリエーションの多さに肉食文化の歴史と奥行きの深さを感じます。

2016年4月3日日曜日

Zuppa di Scorfano al Cartoccio 春カサゴのカルトッチョ仕立て

春が旬のカサゴのズッパ(いわゆるアクアパッツァ風のスープ料理)にもうひと手間かけて、紙で包んでオーブンで蒸し焼きにした春カサゴのカルトッチョ仕立て。
素材の味も香りも全部閉じ込めたまま食卓に出すので、紙包みを開くと湯気とともに魚介スープのいい匂いが広がる華やかな演出料理です。

2016年3月26日土曜日

Calamarata al Nero di Seppia 甲イカのカラマラータ セピア色のいか墨ソース

短足で頭でっかちな姿が愛くるしい旬の甲イカとそのスミでセピア色に仕上げた、南イタリアっぽい雰囲気のいか墨ソースのパスタ。
バジリコの香りたっぷりのトマトソースをベースに、筒切りのイカの形がモチーフのパスタ "カラマラータ" を使ったところがナポリ風です。

2016年3月19日土曜日

Zuppa di Cozze e Polpetielli 飯蛸とムール貝のズッパ ナポリ風

旬のイイダコとムール貝をワインや具材から出る水分で蒸し煮にした、ナポリでムール貝のズッパ(=スープ)もしくは単にズッパと呼ばれるスープなのに汁気がほとんどない漁師風料理。
てんこ盛りの貝やタコを食べ進めていくと、皿の底から魚介のスープをたっぷり吸ったパンが現れて二度楽しめるという一皿です。

2016年3月12日土曜日

Bianchetti al Limone 白魚のリグーリア風

獲れたてを産地で釜揚げにした旬のシラウオをオリーブオイルと刻んだバジリコでさっとマリネして、食べる直前にたっぷりのレモンを搾っていただく白魚のリグーリア風。
シラスやシラウオは日本だけでなくイタリアでもお馴染みの人気食材、パスタやフリッテッレなども美味しいですが、むしろこんなシンプルな前菜が一番の定番です。

2016年3月5日土曜日

Molluschi Crudi 春の貝づくし クルード三種盛り

旬を迎えた三種の貝をお造りにして、シンプルに塩とオリーブオイルで味わう春の貝のクルード三点盛り。
生の貝らしいほのかな甘みや磯の香りに、それぞれの食感の違いまでも楽しめる、貝好きにはたまらない春の一皿です。

2016年2月27日土曜日

Spaghetti con il Baccala e Pomodoro 真鱈とケイパーのパスタ トマトソース

そろそろ食べ納めの感もある鱈に粉をはたいてソテーし、フライパンに残ったタラの旨みで煮込んだ冬の名残りのトマトソースのパスタ。
独特の熟成味のあるタラは、ちょっと香辛料を利かせたトマトソースと相性抜群、ケイパーの苦味も加えてシンプルだけど奥行きのある味わいに仕上げます。

2016年2月20日土曜日

Paglia e Fieno al Prosciutto e Piselli 麦わらと干草のパスタ 春色のクリームソース

ごく普通の黄色のパスタを麦わらに、緑色のパスタを干草に見立てて、ハムとグリーンピースのクリームソースを絡めた麦わらと干草のパスタ "パッリア エ フィエーノ"。
牧歌的なネーミングがのどかなイタリアの田園風景を思わせる、古典的で田舎っぽい春の一皿です。

2016年2月13日土曜日

Verdure di Primavera al Vapore 春野菜のヴァポーレ

冬と春が同居するこの時期ならではのほっこり野菜をせいろで蒸して、オリーブオイルとパルミジャーノで味を調えた、温サラダ仕立の春野菜のヴァポーレ。
春野菜といっても露地物の葉豆類などは本来まだまだ先、無理に季節を先取りしなくても春はやってきますので、この時期らしく冬から春への季節の移ろいを楽しみます。

2016年2月6日土曜日

Pasta Integrale con Panna e Gorgonzola ゴルゴンゾーラソースのパスタ 全粒粉ペンネ

全粒粉のショートパスタにゴルゴンゾーラのクリームソースを絡めた、濃厚でふくよかな乳製品の香りいっぱいの一皿。
外皮や胚芽も一緒に丸ごと挽いた全粒粉小麦のパスタは滋味深い風味とざらっとした質感が特徴、クリーミーなソースとの相性は抜群です。

2016年1月30日土曜日

La Calamarata 槍烏賊とヤリイカの形のパスタ カラマラータ

イカリングのような形のもっちりしたショートパスタに具材も筒切りのヤリイカを使うのがお約束、という洒落っ気たっぷりのナポリのパスタ カラマラータ。
日本ではヤリイカは冬にしか出まわらないため冬季限定の一皿ですが、シンプルな魚介のオイルソースにトマトのマキアートとくれば、これはもう絶対夏が恋しくなる味です。

2016年1月23日土曜日

Mozzarella in Carrozza ハムとチーズのモッツァレッラ イン カロッツァ

フレンチトーストみたいに卵の衣をつけてさくっと揚げたサンドイッチからあふれ出る熱々とろとろのチーズがたまらない、ナポリの郷土料理モッツァレッラ イン カロッツァ。
カジュアルなトラットリアで前菜として、家庭では小腹がすいたときの軽食やおやつなどにもぴったりの一品です。

2016年1月16日土曜日

Arrosto di Maiale al Latte 豚肉のロースト ロマーニャ風

煮込んで美味しい部位の豚肉を香ばしくローストして、ハーブと牛乳を満たした鍋でことこと煮込んだ豚肉のロマーニャ風。
鍋ごと暖炉のそばに置いておけば勝手にできてしまうような料理だったのかなぁ などと想像をめぐらす、素朴な北イタリアの田舎の味です。